AIが描いた『アベンジャーズ』ウェス・アンダーソン監督版、脳がムズムズする

機械学習が飛躍的に進化した昨今、AI(人工知能)によるアート生成が話題だ。いくつかのキーワードをジェネレータに与えるだけで、まるで本物の写真、あるいはプロのイラストレーターや画家が時間をかけて描いたもののような、ハイクオリティな作品がものの数秒で生成される。「本当にこれをAIが?」と目を疑う作品を、SNSなどで目にした方も多いだろう。
そんなAIアート生成に、『アベンジャーズ』シリーズで知られるルッソ兄弟も注目。SNSで紹介されたのは、「ウェス・アンダーソン監督『ザ・アベンジャーズ』(1980)」だ。
ウェス・アンダーソン監督といえば、『ファンタスティック Mr.FOX』(2009)、『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014)、『犬ヶ島』(2018)など限りなく作り込まれた美術や左右対称の構図、独特の色彩といった唯一無二の映像センスで知られる映画監督。そんなウェス・アンダーソンが、もしも1980年に『アベンジャーズ』を実写映画化していたら?AIが導き出した予想図がこちらだ。
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1枚目は、何やら法廷のような場所にキャプテン・アメリカ風の男が立っている。着用している帽子は警察官風だ。その右側に立つ赤い「A」ヘルメットの女性と、反対側のレザージャケットの男性は、もはやどういうキャラクターなのかわからない。
2枚目はおそらくブラックパンサーをベースにしたもので、人物が画面中央に腰据えるこの構図は確かにウェス・アンダーソンっぽい。
そして3枚目、髭を撫でながらデスクワークをするエイリアン種族の老人は明らかにサノスのように見えて、明らかにサノスではない。ウェス・アンダーソンがSF作品を手掛けたことはないが、もしも実現したらこんな雰囲気になるのかもしれないという想像を掻き立たせる。
4枚目は完全にアイアンマンだが、ブリキ風のレトロな風貌は1980年代らしさもウェス・アンダーソンらしさもある。このアイアンマンがビュンビュン空を飛んで激しいアクションをこなす様子は想像し難いが……。
5枚目はアントマンだろう。研究所らしき施設に無理やり連れてこられたような場違い感がある。6枚目はガーディアンズ・オブ・ギャラクシー風で、『ファンタスティック Mr.FOX』風味のロケットが車両内のような席に腰掛けている。
7内目のハルクはかなりわかりやすい。ハルクといえば1970年代より「超人ハルク」として実写ドラマされていたが、これは当時の実写ハルクのサイズ感を思わせるよう。
そして最後の写真では、味気ない部屋で、ソーっぽい男たちが味気ない食事をしている。右側の女性はジェーン・フォスター風、奥の男性はロキ風である。みな神妙な面持ちで、会話も全然弾んでいなさそう。
珍妙奇天烈なこちらのアート、ルッソ兄弟は「Holy shit. どこで観れるのこれ……」と興味津々。製作した@digiguruはルッソ兄弟がアートをシェアしたことを受け、追加でさらにいくつかの画像を投稿している。1980年代レトロ×ウェス・アンダーソン風のアベンジャーズは、眺めれば眺めるほど脳がムズムズしてくるようだ。
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ところで、現在ではAIがリアルな静止画を生成することが可能となっているが、将来的にはある程度の長さ/品質の映像を作ることもできるようになるのだろうか?いつの日か、「AIが作った映画」が登場するかもしれない。
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