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【ネタバレ】『アントマン&ワスプ』ルイスのシーン、キャプテン・アメリカを登場させる計画があった

アントマン&ワスプ
(C)Marvel Studios 2018

マーベル・シネマティック・ユニバースの第20作、映画『アントマン&ワスプ』(2018)は、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)につづく作品とは思えないほど軽快な、そして心温まるアクション・コメディだ。前作『アントマン』(2015)の路線を継承した本作には、ユニバースの他作品に対する目配せもそれほど多くはない。

しかしペイトン・リード監督によれば、脚本の執筆段階では、本作にキャプテン・アメリカを登場させることが検討されていたという。英Radio Timesにて、ペイトン監督は計画の経緯を語ってくれている。

注意

この記事には、映画『アントマン&ワスプ』のネタバレが含まれています。

アントマン&ワスプ
(C)Marvel Studios 2018

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“ルイスのシーン”キャプテン・アメリカ登場計画とは

ペイトン監督が明かしたのは、キャプテン・アメリカを“ルイスのシーン”に登場させる計画だ。物語の中盤、ルイスは闇の商人ソニー・バーチと対面する。ソニーは自白剤をルイスに打ち、スコット・ラングらの居場所を聞き出そうとするのだが、そこでルイスはソニーの聞きたい内容よりもずっと以前、前作『アントマン』の出来事を語りだすのだった。前作でも印象的だったルイスの回想シーンでは、すべての登場人物がルイスの声で吹き替えられ、あらゆる出来事はルイスの解釈で語られる……。

なんと監督いわく、脚本のある段階では、この場面でルイスは『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)の出来事を語っていたのだという。

「初期のころは、『シビル・ウォー』の滑走路での戦いを素早く振り返ろうとしていましたね。キャプテン・アメリカがアントマンを野球ボールみたいに投げるとか、バカバカしい要素を混ぜて。だって全部がルイスの解釈ですから。そうでしょ? くだらないビジュアルも思いついてたんですよ。」

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』©Marvel Studios 写真:ゼータ イメージ

ルイスの回想でクリス・エヴァンス演じるキャプテン・アメリカが突如登場し、ルイスの声で喋り、アントマンをぶん投げる……。想像するだけでおもしろいのだが、残念ながらこのアイデアは見送られることになってしまった。「『シビル・ウォー』には(他の場面で)十分言及していると思ったんです。だから自分たちのことをやろうって。」

「(『アントマン&ワスプ』は)ある程度独立した、自分たちの世界の作品にしたかったんです。登場人物の物語を続けていきたいし、自分たちのストーリーにより適切なキャラクターを登場させたかった。それに、こちらは『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の直後なので。あっちの方には全員が出てますからね。アントマンとワスプ、それからホークアイ以外。」

前作にはサム・ウィルソン/ファルコンが登場したが、そちらは“スコット・ラングをいきなりアベンジャーズ本部に送り込む”という試練を描くために必然性のある選択だったそう。本作にキャプテン・アメリカを登場させることには、それほどの必然性を見出だせなかったというわけだ。

ちなみに「『シビル・ウォー』には十分言及している」と豪語したペイトン監督だが、ある出演者は『シビル・ウォー』を観ていなかったため、脚本を読んで大いに混乱したという。ハンク・ピム博士役のマイケル・ダグラスである。英MTVのインタビューで、マイケルはこう語っているのだ。

だって『シビル・ウォー』を観なきゃいけないとは言われてなかったから。観てれば、アントマンやポール・ラッドの役が何をしたのか、なぜこうなってるのかわかったんでしょうけど。[中略](監督に)“『シビル・ウォー』を観てなくて”と言ったら、まるで僕が世界一重い罪を犯しているみたいな目で見られて…。」

映画『アントマン&ワスプ』は2018年8月31日(金)より全国ロードショー。

『アントマン&ワスプ』公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/antman-wasp.html

Sources: RT, MTV

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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