『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』ダニエル・ラドクリフ、シリウス役ゲイリー・オールドマンと師弟関係 ─ 鬼の演技指導からデートのアドバイスまで

『ハリー・ポッター』シリーズの第3作『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(2004)には、ハリーが初めて出会うタイプの大人が登場する。アズカバンの監獄を脱走し、自分を探しているというシリウス・ブラックだ。物語のキーパーソンであるシリウスを演じたのは、『JFK』(1991)『レオン』(1994)などで知られるゲイリー・オールドマン。主演のダニエル・ラドクリフとは、どうやら師弟関係にも近い関係性だったようで……。
シリーズ完結後の2014年、ダニエルは『ハリー・ポッター』でお気に入りのキャラクターとしてシリウスの名前を挙げている。いわく、「ゲイリーが演じるシリウスは完璧だったと思います」。ダニエルは、ゲイリーと共演して演技の実力を磨いてもらえたという実感があるとも語っているのだ。『アズカバンの囚人』の撮影では、当時ベースの演奏を練習していたダニエルが、ザ・ビートルズの「Come Together」の弾き方を教えてもらったり、初デートのアドバイスをもらったりと、演技以外の面倒も見てもらっていたエピソードがある。
もっともゲイリーといえば、徹底したメソッド演技によって、悪役をはじめ、さまざまな役柄を演じてきた人物だ。ダニエルは、第5作『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(2007)の撮影中、ゲイリーから、とある特訓を受けたことを明かしている。
「とんでもなかったですね。(撮影の途中に)“ダン、次はちょっとだけ荒っぽくやってみてもいいかな”と言われて。てっきり、ハグか何かされるものだと思ったんですよ。そしたら、僕をつかんで、乱暴に揺さぶりながら、30秒くらいずっと怒鳴られたんです。それから、ゆっくり後ずさりして…。あの時は泣いてしまいましたね。本当に怖かった。だけど、うまくいくってゲイリーには分かっていたんです。」
『不死鳥の騎士団』が撮影された2006年当時、ダニエルはまだ17歳。決して経験豊富とはいえない主演俳優から自然な反応を引き出すため、ゲイリーは演技の勝負を仕掛けたということだろう。のちの2011年、ゲイリーは『ハリー・ポッター』シリーズを振り返って「物語はどんどんダークに、複雑になっていく。ダニエルはすごい俳優ですよ。彼らが11歳だったころ、最後までやり抜けるなんて誰が分かっていたんだろうと思いますね」と話し、その才能に感嘆した。
ちなみに2019年9月、ダニエルとゲイリーは再会しており、ゲイリーのInstagramにはツーショットの写真が投稿されている。
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Sources: Mirror, Radio Times, Thrilist, Rotten Tomatoes, MTV