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『デッドプール&ウルヴァリン』ヴァネッサ役、出番の少なさに不満「本当に残念」「最初は重要キャラだったのに」

「東京コミコン2024」GOTHAM
©︎THE RIVER

マーベル映画『デッドプール』シリーズでヒロインのヴァネッサ役を演じてきたモリーナ・バッカリンが、最新作『デッドプール&ウルヴァリン』(2024)を振り返り、「残念だったこと」を率直に明かした。

デッドプール/ウェイド・ウィルソンにとっての“最愛の人”ヴァネッサだが、『デッドプール&ウルヴァリン』の冒頭ではすでに破局している。ところが、自分やヴァネッサ、仲間たちのいる世界が消滅の危機にさらされたことで、ウルヴァリンとともに“世界を救う旅”に出るのだ。

ポッドキャスト「Inside of You」に登場したバッカリンは、『デッドプール&ウルヴァリン』の撮影を「短かったけど良かったですよ」と振り返った。作品の性質上、出演シーンはシリーズで最も少なく、ほんのわずかな場面でしか登場しなかったのだ。

「ヴァネッサは、あの映画の中ではとても特別で小さな世界に生きていて、ほかの部分からは切り離されているような感じ。(撮影は)素敵な時間でしたよ。一緒に仕事をしたことがあり、よく知っている共演者との撮影は本当に楽しかったし、彼らと再会できたことがうれしかった。ヒュー(・ジャックマン)も素敵な人でした。」

もっとも、ヴァネッサの扱いについては不満があったことを隠していない。「こんなに短い撮影時間でどれだけを得られるのかに興味があった」という言葉には、その複雑な心境がそのまま表れている。

「この映画の感情的な核は、この2人(ウェイド&ヴァネッサ)の関係です。私は彼の存在理由であり、彼がよりよい人間になりたいと願う理由であり、彼が冒険に出る理由で、それは2作目も同じでした。[中略]最初はストーリーの核心であり、動機であり、精神的な物語でもあった重要な女性キャラクターが、十分な出番も、満足のいく物語も与えられていないことは本当に残念です。」

ヴァネッサというキャラクターの描き方にはさまざまな意見があり、『デッドプール2』(2018)もその扱いに関して賛否が分かれたが、バッカリンが言うように、少なくともヴァネッサこそが物語の核心だったことは言うまでもない。ところが3作目になって破局した設定となり、ほとんどヴァネッサ側の物語が描かれなかったことには思うところがあるのだろう。

ただし、さまざまな事情があったこともバッカリンは推察しているようだ。やや迂遠な言い回しだが、「巨大なフランチャイズであり、たくさんの人々が仕事の責任者として、自分の語りたい物語を語るのだと決意している」とも言っているのである。

『デッドプール&ウルヴァリン』公開後の2024年11月、バッカリンは今後の『デッドプール』シリーズについて、ヴァネッサがコミックと同じく、他人の人格や指紋、DNAをコピーして変身する“コピーキャット”として活躍することを期待していた。再びヴァネッサの物語が描かれることへの希望がそこにはあったのかもしれない。

ちなみに今回、バッカリンは『デッドプール』次回作の可能性について「私はまったく知りません。ごまかしているのではなく、本当に知らないんです」と答えていた。マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長いわく、デッドプールはMCUに再登場する見込みだというが、ヴァネッサの出番やいかに。

Source: Inside of You

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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