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バッキーとファルコン、人気タッグの魅力は「張り合ってるところ」 ― 『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』脚本家が熱弁

バッキー・バーンズ/ウィンター・ソルジャーサム・ウィルソン/ファルコン。映画『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)で初めて対面し、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)で思わぬコラボレーションを見せた二人は、クールかつコミカルなコンビとして世界中のファンに愛されている。

彼らは友人なのか、ライバルなのか、それとも…。マーベル・シネマティック・ユニバースやアベンジャーズにおいて欠かせない存在感を誇る二人の関係性について、『ウィンター・ソルジャー』から『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)まで脚本を手がけてきたクリストファー・マルクスがその魅力を語った。

バッキー&サム、その人物造形が象徴するもの

「“スティーブ・ロジャースには二人の親友がいる”、そこから生まれた関係性なんです」。バッキーとサムの関係性が誕生したきっかけについて、クリストファーはオンラインのトーク番組「FAT MAN ON BATMAN」にて語っている。「“二人の親友がいるんだ”と。僕たちにとっては初期衝動のような思いだったんですが…。」

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クリストファーとスティーブン・マクフィーリーの脚本家コンビがとりわけ気に入っているのは、『シビル・ウォー』の中盤、バッキーとサムが二人きりで車に乗っている場面だ。スティーブとシャロン・カーターが二人で言葉を交わす様子を見つめながら、後部座席に座ったバッキーが、助手席のサムに「座席を前に出してくれ(Can you move your seat up?)」と一言。サムはそっけなく断る…という一瞬のやり取りである。

「非常にシリアスなシーンが続くなかに、二人がバカバカしく張り合っている様子を入れることができました。“座席を前に”の場面は、全編通して一番好きなところかもしれませんね。ほんとにしょうもないでしょう(笑)。でも、こういう小さなやり取りが、彼らは人間なんだと思わせてくれるんです。」

バッキーとサムが示すユニークな関係性は、ヒーロー同士の関係性でありながら、同時にマーベル・シネマティック・ユニバース全体を貫く、人間としてのキャラクター同士の関係性を象徴するものといえるだろう。そのライバル関係について、クリストファーはさらに言葉を重ねる。

「マーベル(・シネマティック・ユニバース)作品は人間を描いているんです。スーパーヒーローを描いているわけじゃない。彼らはたまたまスーパーヒーローの責任を負っているのであって、余裕たっぷりではないですよね。しばしば失敗している映画もあるわけですが、彼らはスーパーヒーローである以前に人間なんです。親友同士にせよ、なんにせよ、ライバルのような関係があるということは、彼らも私たちと同じような存在なんだと思わせてくれますよね。」

ちなみにバッキー役のセバスチャン・スタン、サム役のアンソニー・マッキーは、ともに“バッキー&サム”のスピンオフ映画を希望している。二人が口を揃えたのは、実現すれば『48時間』(1982)のようなバディ・アクションになるということだ。マーベル・スタジオには、ぜひ前向きにご検討いただきたい…!

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は2018年4月27日より全国の映画館にて公開中

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』公式サイト:http://cpn.disney.co.jp/avengers-iw/

Sources: Kevin Smith, Comicbook.com
Eyecatch Image: [左]Public Domain [右]©Marvel Studios 写真:ゼータ イメージ

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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