バーバラ・オッペンハイマーさん、『バービー』と『オッペンハイマー』で注目を集める

マーゴット・ロビー主演の映画『バービー』が全世界興行収入でワーナー・ブラザース史上1位を獲得する大ヒットを記録している。北米では同日2023年7月21日に公開開始された『オッペンハイマー』も好調だ。この2作の大成功により、アメリカ・マサチューセッツ州に住むバーバラ・オッペンハイマーという女性にとって、2023年の夏は大変思い出深いものとなったようだ。バーバラ本人が米Slateのインタビューに応じている。
『バービー』は、すべてが完璧な世界バービーランドでハッピーに過ごしていたバービーが、突然体に異変を感じ、人間世界へ旅する物語。映画の本編でも言及されるが、バービーの本名はバーバラ・ミリセント・ロバーツ。バービーを製造・販売するマテル社の共同創業者であるルース・ハンドラーの娘バーバラにちなんでその名が付けられている。また、『オッペンハイマー』は「原爆の父」として知られる理論物理学者ロバート・オッペンハイマーより、そのタイトルが冠されている。
『バービー』と『オッペンハイマー』が同日公開された週末、バーバラさんは世界中にいる大学時代の友人たちから連絡をもらったそう。「すごく面白いことですよね。同じタイミングで公開するなんて驚きましたよ。たくさんの人が劇場に戻るきっかけにもなりました」と2作品のヒットを自分の事のように喜んでいる。
バーバラさんは公開初週末に夫と一緒に『オッペンハイマー』を鑑賞。実はバーバラさんの夫の父は、ロバート・オッペンハイマーのみいとこ(祖父母のいとこの孫)で血縁関係にあるそう。「彼の物語がどのように語られるのか観るのを非常に楽しみにしていた」のだとか。
『オッペンハイマー』鑑賞から2週間後、オッペンハイマー夫妻は『バービー』を鑑賞しに出かけたそうだ。「夫が『バービー』を気に入ったかは定かじゃないけど、でも彼は全編、大声を出して笑っていましたよ」と微笑ましいエピソードを明かした。
インタビューでは、「どちらの映画がより好きだったか?」というバーバラさんには少し酷な質問も。これには、「全く違う映画だから選ぶのは難しいけれど、どちらも観られて嬉しかった」とバーバラさん。『オッペンハイマー』については「鑑賞する前には、3時間もある映画ということで“なんてこと…”と思っていましたが、全く障壁を感じませんでした。(製作陣も)素晴らしい仕事ぶりでした。オッペンハイマーが直面した道徳的なジレンマに鋭く切り込んでいました」と賞賛している。
ちなみにバーバラさんは、6歳の誕生日にバービー人形をプレゼントされたものの、当時のバービー人形は、今のようにファッショナブルかつ、何でもできる柔軟性を備えた存在ではなく、時代は変化したと感じるそう。バーバラさん自身は男児の母親となったが、周囲の母親たちは「間違ったメッセージを植え付けてしまいかねないから」との理由で、娘にバービーを買い与えない傾向にあったと語る。そこから時は流れ、バーバラさんの孫娘はバービー人形で遊んでおり、バーバラさんが所有してたバービー、ケン、そしてスキッパーでも遊んでいるそうだ。なんでもケンは腕が取れてしまっているというが、世代を超えて遊べるタイムレスな魅力があることには違いないだろう。
『バービー』は大ヒット上映中。『オッペンハイマー』は北米公開中。日本公開については未定。
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Source:Slate