エミリー・ブラント、『オッペンハイマー』も『バービー』も「どちらも観てほしい」

クリストファー・ノーラン監督作『オッペンハイマー』(2023)に出演したエミリー・ブラントが、2023年夏の映画館業界を盛り上げた“バーベンハイマー現象”の再来を願っている。
“バーベンハイマー現象”は、2023年7月にアメリカで同日公開を迎えたタイプの異なる2作品、『バービー』と『オッペンハイマー』を連続で鑑賞することを促す自然発生的なムーブメント。これによりアメリカの映画館は超満員を記録し、多くの観客が作品に登場するキャラクターにコスプレするなど、イベント感覚で劇場に足を運んだ。
結果的に『バービー』と『オッペンハイマー』は、2023年公開作品における世界累計興行収入ランキングで、それぞれ1位と3位を記録。コロナ禍以降、完全復活とは言えない映画館業界を活気付けた。
誰もが予想し得なかったであろう“バーベンハイマー現象”の影響力を実感しているのが、『オッペンハイマー』に主要キャストとして出演したエミリー・ブラント。米The Playlistから「あれは一生に一度のものでしょうか。それとももう一度起こりうるものでしょうか?」と訊かれたブラントは、「もう一度起こさないといけません」と熱意を込める。
「あれ(現象)が映画業界や人々にもたらしたものを目の当たりにしたら、そうしなければいけません。喜ばしいことでしたし、世に出ている多様な映画を祝福するものだったと思います。なぜお互いに対抗する必要があるのでしょうか。どちらも観れば良いんです。もっとたくさん、同じようなことが起きてほしいと思います。素晴らしいものですからね。」
当時をこう振り返るブラントは別のインタビューで、映画公開時にお忍びで『オッペンハイマー』を鑑賞しに行ったことを明かしていた。あまりの盛況ぶりになかなか席を予約することが出来なかったといい、この時に「『オッペンハイマー』は映画史でとても重要な瞬間になると実感した」という。
奇しくも、ブラントの次回作は『バービー』ケン役のライアン・ゴズリングとタッグを組んだアクションスペクタル『フォール・ガイ』。米国では2024年5月に封切りを迎える予定。初夏の公開となるが、「間違いなく夏映画です」とブラントも予告している。
現時点では『フォール・ガイ』と同日公開のメジャー作品は無いようだが、ルカ・グァダニーノ監督作『Challengers(原題)』やブラントの夫としても知られるジョン・クラシンスキー監督作『ブルー AND THE SECRET FRIENDS』といった注目作が前後2週間以内に公開される。2024年夏、果たして“バーベンハイマー現象”に次ぐムーブメントは生まれるだろうか。
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Source:The Playlist