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【徹底解説】『バットマンvsスーパーマン』約30分の未公開シーンが追加された完全版はココが違う!【ネタバレなし】

2016年8月10日、『バットマン vs スーパーマン』のDVD・Blu-rayが発売される。注目は、約30分の未公開シーンを追加したアルティメット・エディション(完全版)が収録されていることだ。

ご存知の方も多かろうが、『バットマン vs スーパーマン』は劇場公開時に目も当てられない酷評を受けた。今回の完全版でその評価は覆るのか、それとも覆らないのか。すでにアルティメット・エディションが配信されたアメリカでは、劇場公開版との違いに動揺の声が広がっている。

http://lrmonline.com/news/batman-v-superman-ultimate-edition-review-the-cleaner-more-cohesive-version-fans-deserve
http://lrmonline.com/news/batman-v-superman-ultimate-edition-review-the-cleaner-more-cohesive-version-fans-deserve

そんなに別物になってるの?

Latino-Review.comは、『バットマン vs スーパーマン』の劇場公開版を評価しつつも「ブツ切れの物語だけは擁護できない」と評した。一方でComicbookmovie.comは、アルティメット・エディションを観て「映画館で上映すべきだったのはこっちだろ!」「カットされた要素はすべて物語に不可欠だ」と述べている。

そこまで言われると完全版を観てみたい気もしてくるが、劇場でガッカリした人や、そもそも映画館では観ていない人がDVD・Blu-rayを買うのはそこそこ高いハードルだ。おまけに映画の評判は超悪い

そこで今回は、アメリカから届いたレビューをもとに『バットマン vs スーパーマン』アルティメット・エディションを紹介していこう。なるべくネタバレは避けるので、未見の人もぜひ参考にしていただきたい。

アルティメット・エディションはココが違う

その1:全体の編集が違う

アルティメット・エディションは単純にシーンが追加されているだけのものではない。Latino-Review.comによれば、劇場公開版に存在したシーンが新たに編集し直されているようだ。その結果、「途切れ途切れだった編集の80~90%が改善された」というから、その効果を侮るべきではないだろう。

その2:ロイス・レーンの物語が違う

ロイス・レーンの物語
http://lrmonline.com/news/batman-v-superman-ultimate-edition-review-the-cleaner-more-cohesive-version-fans-deserve

物語の序盤、クラーク・ケントの恋人であるロイス・レーン(エイミー・アダムス)が登場するアフリカのシーンが劇場公開版より5分ほど長くなっている。公開時に「よくわからない」といわれていたシーンだが、この場面がきちんと整理されて「よくわかる」ようになったようだ。

たとえばレーンがアフリカで何をしていて、また彼女と一緒にいた人物が誰だったのか、そしてなぜスーパーマンが人々に憎まれるのか、といった点が明確に描かれているという。このように書くと、未見の方には「どれだけわからなかったんだ……」と思われるかもしれないが、本当にわからなかったのである

また、アフリカのシーンの再編集はただ悪い点を改善しただけではなかったようだ。このことで映画全体を貫くロイスの物語が非常に充実し、印象が大きく変わったという。劇場公開版でカットされてしまったジェナ・マローン扮する科学者はこのパートに登場する。

その3:クラーク・ケントの行動が違う

アルティメット・エディションでは、スーパーマンがバットマンと戦うより以前に、クラーク・ケントがゴッサム・シティを訪れるシーンが追加されている。ケントはデイリー・プラネット社のメンバーとして、編集長によってゴッサムへ行かされるのである。

http://www.cinemablend.com/news/1528859/8-major-changes-batman-v-superman-made-for-the-ultimate-edition?story_page=2
http://www.cinemablend.com/news/1528859/8-major-changes-batman-v-superman-made-for-the-ultimate-edition?story_page=2

この場面でケントはゴッサム・シティの暗部を見ることになり、またバットマンの存在について深く知る。そして、それこそがバットマンに対するケントの考え、そして彼自身の動機を伺わせるものになっているのだという。

その4:レックス・ルーサーの緻密さが違う

http://lrmonline.com/news/batman-v-superman-ultimate-edition-review-the-cleaner-more-cohesive-version-fans-deserve
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『バットマン vs スーパーマン』で物語の鍵を握るのは、ジェシー・アイゼンバーグ扮するレックス・ルーサーだ。

ルーサーはスーパーマンの宿敵として有名なキャラクターだが、アルティメット・エディションでは彼の背景や、劇場公開版で「ずさん過ぎる」と観客に指摘されまくった計画についての描写が緻密になったという。ネタバレは避けるが、劇場公開版で不明瞭だったルーサーの動機も明らかになったとのことだ。

また、映画の最後にはルーサーがどんな結末を迎えるかを描いたシーンも追加された。このシーンは「DCエクステンデッド・ユニバース」の今後の展開を思わせるものになっているという。

こんな人はアルティメット・エディションを観るべき

では、そもそも『バットマン vs スーパーマン』にガッカリした人もアルティメット・エディションを観るべきだろうか。

Comicbookmovie.comは「こちらが決定版」といいつつ、「(アルティメット・エディションでも)脚本の問題は解消されていない」と述べた。Latino-Review.comも「監督がこの映画でやろうとしたことを許せるなら一見の価値あり」、しかし「映画のトーンやダークなキャラクター造形が嫌いなら意見は変わらないだろう」と記している。

いずれも手放しで絶賛しているわけではないが、評価が変わる余地はありそうだ。

すでに劇場で観た人は、自分がどう思ったかを改めて思い返してみよう。まだ観ていないという人は、未見なら『ウォッチメン』などのザック・スナイダー監督作品を観てみたり、アルティメット・エディションの予告を見て考えることをお薦めしたい。

『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』DVD・Blu-rayは2016年8月10日発売。約30分の未公開シーンを追加した完全版は「アルティメット・エディション」にのみ収録されているので要注意だ。せっかくなので劇場公開版としっかり見比べるのもおもしろいだろう。

source:
http://www.cinemablend.com/news/1528859/8-major-changes-batman-v-superman-made-for-the-ultimate-edition
http://www.cinemablend.com/news/1529270/one-huge-batman-v-superman-problem-that-the-ultimate-edition-fixes
http://www.comicbookmovie.com/batman_vs_superman/a-geeks-world-batman-v-superman-dawn-of-justice-ultimate-a143057
http://lrmonline.com/news/batman-v-superman-ultimate-edition-review-the-cleaner-more-cohesive-version-fans-deserve

Eyecatch Image:http://www.cosmicbooknews.com/content/patrick-tatopoulos-shares-batman-vs-superman-images

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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