【ネタバレ】「ベター・コール・ソウル」あの復帰キャストに若返り処理をしなかった理由とは?

この記事には、「ベター・コール・ソウル」シーズン6第11話・第12話のネタバレが含まれています。
「ブレイキング・バット」ウォルター&ジェシー再演、若返り処理がされていない理由
シーズン6第11話でスピンオフに初登場したのは、ウォルター役のブライアン・クランストンとジェシー役のアーロン・ポール。同エピソードでは、2009年に放送された「ブレイキング・バッド」シーズン2第8話時点のウォルター&ジェシーを再演した。ゆえに、当時の自分と少なくとも12才ほどの年齢差(撮影は2021年4月に行われた)があるわけだが、同シリーズはコンピューター処理で俳優の容姿を若返らせる‟ディエイジング(de-aging)”技術に頼らず、現在の姿のままエピソードを送り出した。2019年リリースの『エルカミーノ: ブレイキング・バッド THE MOVIE』でも、オリジナルキャストたちが加工なしで何年も前の自分と同じ役に扮していたが、これまでに制作側でディエイジングの案が出たことはなかったのだろうか?
同エピソードの脚本・監督を務めたトーマス・シュノーズは、ディエイジングについて「この番組では、ディエイジングはあまりしません。顔のシワを少し取る程度です。アーロンが18歳の若者やあの当時のジェシーの年齢には見えることはありませんよ」と米Varietyのインタビューで回答。「ブレイキング・バッド」当時と現在の姿を照らし合わせようとする人がいるのは「ちょっと恐ろしい」と言いつつも、あまり気にする必要はないとの考えだ。「私たちはストーリーを語っているのですから、それに付き合うか、それとも『元のシーンよりだいぶ老けて見える』と文句を言うかです。我々はこうしましたし、それで良かったと思います」。
もちろんディエイジングのコストも関係していると思うが、キャストを技術的に若返らせるよりも、最高レベルの脚本、演出、演技でストーリーを語ることを優先しているのが、いかにも同シリーズらしい。実際に2人一緒に登場した第11話、ジェシーのみ登場した第12話では、キャストの見た目の変化よりも、彼らがいつでも”あの時”のキャラクターの心境に戻り、再び完璧に演じられるという事実を強く印象づけている。
ちなみにクランストンによると、ファイナルシーズンにはウォルター&ジェシーが2人一緒のシーンと、それぞれ単独のシーンが登場するという。2人の出演ついて、ソウル役のボブ・オデンカークも「実は、あれは始まりに過ぎません。もっと出てきますよ」とコメントしているため、シリーズ最終話で再びウォルターの姿を見られるかもしれない。
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Source: Variety