『美女と野獣』ポット夫人の声優、主題歌レコーディング直前に爆破脅迫に巻き込まれていた ─ 名曲誕生までの紆余曲折

もしも、あなたがディズニーの名作アニメ『美女と野獣』(1991)を観たことがなかったにせよ、きっと、主題歌「美女と野獣」にまったく聞き覚えがないということはないだろう。セリーヌ・ディオン&ピーボ・ブライソンの歌唱も有名だが、本編ではポット夫人役のアンジェラ・ランズベリーが歌っている。
映画のハイライトとなる場面で歌われる「美女と野獣」だが、アンジェラにとっては、さまざまな紆余曲折があった楽曲だった。なんとレコーディング当日、アンジェラは爆破事件の脅威にさらされていたのだ。
そもそもアンジェラには当初、「美女と野獣」を歌うつもりはなかったそうだ。米HUFFPOSTでは、アンジェラ自身が当時を振り返って、「最初に曲を聴いた時は、もっとロック寄りだったので、“素晴らしいメッセージだけど、私のスタイルには合わないと思う”とお話ししました」と話している。しかし楽曲を手がけたハワード・アッシュマン&アラン・メンケンが、“あなたが思うように歌ってほしい”と求めたことから、歌唱を引き受けたという。「だから、イギリスの小さなティーポットが歌うという形にさせてもらいました。アニメにせよ実写にせよ、私は役柄にしっかり入り込みたいんです」。
もっとも、1990年10月のレコーディング当日、その現場にアンジェラはなかなか現れなかった。米ニューヨークへのフライトの途中、アンジェラの乗る飛行機は爆破の脅迫を受け、緊急着陸を余儀なくされたのだ。飛行機は数時間にわたって離陸できず、結局アンジェラは一睡もできないまま、レコーディングになんとか駆けつけたという。その場に立ち会ったベル役のペイジ・オハラは「アンジェラが疲れ切っているんじゃないかって、みんなが心配していました」と語っている。
しかしアンジェラは、そんな状態にもかかわらず、「美女と野獣」をわずか1テイクで歌いきってみせた。劇中で使用されているアンジェラの歌唱は、現場への到着後、アンジェラが最初に収録したテイクだというのだ。米Vanity Fairにて、アンジェラ自身は「ぎりぎりでやり切ったんです。気持ちが高ぶっていたし、“とにかく今やるんだ”という感覚が、私にあの曲を歌わせてくれたように思っています」と回想した。
ちなみに、2017年の実写映画版でポット夫人を演じ、劇中でも歌唱を担当したのはエマ・トンプソン。本編を見比べ、歌声を聴き比べられるのも、ディズニーアニメが実写化される際の楽しみのひとつといえるだろう。
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Source: HUFFPOST, Vanity Fair