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『ブラック・ウィドウ』スカーレット・ヨハンソン、物語の終幕をどう受け止めたか ─ 「この映画は、私自身の個人的な到達点でもある」

ブラック・ウィドウ
(c)Marvel Studios 2021

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の最新作『ブラック・ウィドウ』が、いよいよ劇場公開&ディズニープラス プレミアアクセスにて配信となる。『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)からはや2年、コロナ禍の影響で1年以上の延期を経ての到着だ。「ヒーローは遅れてやってくる」とはこのこと、お待ちかねの単独映画である。

『アイアンマン2』(2010)でMCUに初登場してから11年、ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフ役のスカーレット・ヨハンソンは、この主演映画をどう捉えているのだろうか。米Entertainment Weeklyでは、「この映画は、私自身の個人的な道のりの到達点でもあります」と語られている。

「10年前にマーベル映画に初めて出た時は、(コミックで)愛されてきたキャラクターを演じるわけで、受け入れてもらえますように、とただ願っていました。想像するだけなら、ブラック・ウィドウの単独映画というアイデアはずっとありましたよ。だけど、実際にどんな作品になるのかはわかっていなかったんです。」

この10年間の変化について、スカーレットは「以前だったら、心地の悪い、厄介で大変なことを自分からすることはなかったし、できなかったと思います。けれど、年を重ねるにつれて自分自身を信じられるようになった」と述べている。そこでスカーレットが強い関心を抱いたのは、『ブラック・ウィドウ』において、スーパーヒーローとしてのナターシャ・ロマノフではなく、彼女の最も人間的な部分を演じることだった。

「過去10年間、ナターシャ役を通じて取り組んできたことを誇りに思います。今回の映画では、そこをより情緒的に、深みをもって描くことができました。彼女をきちんと女性として表現することにやりがいを感じるし、それがクリエイティブだと思うんです。ブラック・ウィドウの強さは、彼女の弱さや、その弱さを自分自身が受け入れていることに由来するもの。自分や他者の感情を理解できるからこそ、彼女はスーパーパワーを持たなくても生き延びてこられた。問題解決が上手な、現実的な人なんです。女性らしい資質だな、と私は思いますよ。」

ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフとスカーレット・ヨハンソンは、今回をもってMCUの表舞台を去ることになりそうだ。『アベンジャーズ/エンドゲーム』におけるナターシャの選択について、スカーレットは「彼女が払った究極の犠牲は、彼女自身が選んだもの。人類だけでなく、友人たちへの愛情ゆえの行為です。ナターシャは心穏やかだったと思います」と語った。その決断までの道程が示される『ブラック・ウィドウ』で、いよいよスカーレットはひとつの物語を締めくくろうとしている。

「『ブラック・ウィドウ』が完成した今、やりたいことはすべてできたと感じています。今回、あらゆる方向性に羽根を広げることができました。私は、この業界で“さよなら”を言うことは絶対にないと思ってます。いつでも“また今度ね”なんですよ。だけど今回の映画は、確かに、ひとつの終わりです。この映画で描かれるナターシャの物語にはとても満足していますよ。私は、彼女の人生を尊敬しています。」

映画『ブラック・ウィドウ』は2021年7月8日(木)映画館&7月9日(金)ディズニープラス プレミア アクセス公開。

Source: Entertainment Weekly

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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