マーベル『ブレイド』再び撮影延期、脚本家ストライキで ─ 『キャプテン・アメリカ4』『デッドプール3』ほか大打撃の可能性

マーベル・スタジオは『ブレイド』の撮影開始を延期したが、ほかにも複数の作品を並行して撮影中・準備中だった。今回の脚本家ストライキは、これらの作品にも大きな影響を及ぼす可能性がある。ストライキが長期化すれば、MCU全体の計画が大きく狂うことも避けられないのだ。
現在、マーベル・スタジオは映画『キャプテン・アメリカ/ニュー・ワールド・オーダー(原題)』とドラマシリーズ「アガサ:カヴン・オブ・カオス(原題)」をアトランタにて、また「ワンダーマン(原題)」をロサンゼルスにて、「デアデビル:ボーン・アゲイン(原題)」をニューヨークにて撮影中。MCU作品は脚本家がセットに常駐し、脚本をリライトしながら撮影を進めるスタイルで知られるが、ストライキの継続中は脚本家不在のまま撮影が行われることになる。
また、5月後半には『デッドプール3(原題)』の撮影がロンドンで、6月にはヴィラン映画『サンダーボルツ(原題)』の撮影がアトランタにて開始される予定。『デッドプール3』の状況は不明だが、現時点で『サンダーボルツ』は予定通り撮影を実施する方針だという。
これまでにも全米脚本家組合は、プロデューサーや監督に対し、脚本家不在でも脚本の微調整を認めてきた。台詞やナレーションのわずかな修正や、ト書き(台詞以外の指示)の修正・削除は許されてきたのだ。マーベル・スタジオはこれにのっとり、できるところまで撮影を進めておき、発生した修正・変更点は追加撮影・再撮影のタイミングを待つのではないかともみられている。
その後もマーベル・スタジオは、『ファンタスティック・フォー(原題)』の撮影を2024年1月にロンドンで開始する予定であり、現在はキャスティング作業の真っ只中。同時に脚本の改稿も進んでいたはずだが、そちらはストライキの終了まで中断を余儀なくされる。ちなみにMCU作品ではないが、マーベル映画としては、ソニー・ピクチャーズ製作『ヴェノム3(仮題)』も今後数ヶ月以内にロンドンで撮影予定だった。
今後、ストライキが数週間~数ヶ月続けば、一連の作品にはすべて少なからぬ影響が出ることだろう。前回のストライキと同じく3ヶ月以上にわたれば、『ファンタスティック・フォー』の延期も考えられる。現在のMCUは、征服者カーン役ジョナサン・メジャースの逮捕問題も重なり、『アベンジャーズ:カーン・ダイナスティ(原題)』に至るまでの道筋がきわめて不透明な状況だ。
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Source: The Hollywood Reporter