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元祖マーベル映画『ブレイド』の新プロジェクトが進行中!奇跡の復活に至る紆余曲折とは

みなさんはご存知だろうか。一部のファンに愛され、現在も高い人気を誇る映画ブレイドのことを。

人間とヴァンパイアの混血児として生まれた青年エリック・ブルックス/ブレイド(ウェズリー・スナイプス)が、ヴァンパイア・ハンターとして斬ったり殴ったりの大活躍を見せるだけのシンプルなストーリー、キレのいいアクション、1998年製作にして高い水準のCG表現。『ブレイド』は観客の支持を集め、思わぬヒット作となったのである。

実はこの『ブレイド』はマーベル・コミックを原作とした映画だった。大ヒットした『X-MEN』第1作が2000年製作であることを考えると、「元祖マーベル映画」と呼んでもいいだろう。しかしマーベルが映画界でも成功を収めるころ、残念ながら『ブレイド』の名前はそこになかった。ウェズリー・スナイプスの不祥事も影響したのだろうか、2004年の『ブレイド3』以降、映画の続編は製作されていない。

しかし時代は変わった。映画『ブレイド』は奇跡の復活を果たそうとしている

『ブレイド』新プロジェクトは水面下で進行中

2003年に公開された『アンダーワールド』は、女性ヴァンパイアのセリーネが狼男[ライカン]と激闘を繰り広げるアクション映画だ。第1作のヒットを皮切りに、シリーズは現在も続いている。

新作『アンダーワールド/ブラッド・ウォーズ(原題)』の公開を控え、セリーネ役を演じるケイト・ベッキンセールがニューヨーク・コミコンに登壇した。おそらく同じ“ヴァンパイアもの”という理由からであろう、現場ではベッキンセールに「『アンダーワールド』と『ブレイド』のクロスオーバーはないの?」という質問が飛んだという。彼女は質問にこう答えている。

「いいえ、その計画はないわ。彼ら(マーベル)は『ブレイド』のなにかで忙しいのよ」

まさかケイト・ベッキンセールの口から情報が漏れるとは、マーベルも予想していなかったことだろう。確かなのはマーベルが『ブレイド』の新プロジェクトを進めているということだ。

しかし秘密主義のマーベルらしからぬことだが、この『ブレイド』新プロジェクトについては、その情報が以前からチラチラと聞こえてきていた。映画が最後に公開された2004年、テレビドラマが放送された2006年から、奇跡の復活にいたる経緯、その紆余曲折を紐解いてみよう。

『ブレイド』シリーズの紆余曲折

スナイプス主演、映画『ブレイド』シリーズの(現時点での)最終作は2004年の『ブレイド3』だ。2006年には続編のテレビドラマ『ブレイド ブラッド・オブ・カソン』が放送されているが、主演はスナイプスからカーク・ジョーンズに変更された。このドラマを最後に『ブレイド』シリーズの新作は製作されていない(2011年にはテレビアニメ版が製作されたが、一連のシリーズとは無関係)。

ドラマ『ブレイド ブラッド・オブ・カソン』より。こっちもカッコいい。 https://dvdbash.com/2012/01/28/blade-tv-show-complete-dvd-series-jill-wagner-sticky-fingaz/
ドラマ『ブレイド ブラッド・オブ・カソン』より。こっちもカッコいい。
https://dvdbash.com/2012/01/28/blade-tv-show-complete-dvd-series-jill-wagner-sticky-fingaz/

マーベルとスナイプスの「謎の交渉」

その後、『ブレイド』シリーズに大きな変化が見られたのは2012年のことだった。マーベル・スタジオが『ブレイド』の映画化権を再取得したのである。

3年後の昨年(2015年)7月には、マーベルとスナイプスが『ブレイド』に関する話し合いを持っていたことが明らかにされた。サンディエゴ・コミコンに登場したスナイプスは、インタビューでこう話している。

「『ブレイド』はマーベルがコントロールしてる。とても有意義で素晴らしい話し合いができたよ。僕らはいくつかの件について議論してるんだ。[中略]僕はいつでもマーベル作品やその翻案作品のファンだし、また彼らのファミリーになれるといいな。『ブレイド4』や他の作品じゃなくても、僕らは何かやるつもりだよ」

新コミック・シリーズの頓挫

スナイプスがこう語った2015年のサンディエゴ・コミコンで、マーベルはコミック『ブレイド』の新シリーズを発表している。シリーズのタイトルは『ブレイド・ザ・ハンター(原題)』、物語の主人公はブレイドの16歳の娘ファロン・グレイである、と報じられた。その翌月には、『ブレイド』の新作映画がこの新シリーズをもとに製作されるという噂も流れている。

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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