予告編からは予想し得ない展開にビックリ!『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』レビュー

2014年8月に刊行されて以来、WEBサイト「読書メーター」の“恋愛小説のおすすめランキング”で1位をキープし続けたことがきっかけで110万部を突破した七月隆文の大ヒット小説を、『僕等がいた 前篇/後篇』や『ホットロード』、『アオハライド』、『青空エール』などを手掛けた脚本家・吉田智子と青春恋愛映画の名手・三木孝浩監督コンビで実写映画化したのが『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』だ。

主演はNHK連続テレビ小説『あまちゃん』や『神さまの言うとおり』、『ストロボ・エッジ』の人気俳優・福士蒼汰と、『渇き』を皮切りにヒット作に出演し続ける注目の若手女優・小松菜奈。

福士演じる京都の美大に通う20歳の学生・高寿は、いつものように大学まで向かう電車の中で出会った小松演じる女性・愛美をひと目見た瞬間、恋に落ちる。勇気を振り絞って声をかけ、また会う約束を取り付けようとした高寿だったが、それを聞いた彼女はなぜか突然涙してしまう……。愛美の涙の理由を知る由もない高寿だったが、不器用な自分を受け入れてくれる彼女にますます惹かれていく。そして、東出昌大演じる親友の上山からの後押しもあって、初めてのデートで告白し、見事にOKをもらって交際をスタートさせる。ふたりの関係は誰もがうらやむほど順調で、すべてがうまくいくものと信じていたが……。

映画の前半は高寿と愛美の初々しい恋愛が描かれ、初めてのことがあるたびに愛美が涙を見せるという展開を見せる。だが、タイトルの『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』が出た瞬間からまったく雰囲気が違ってくる。現在、TOHOシネマズなどのシネコンで流れている予告からして、コミックを実写映画化したよくあるラブストーリーなんじゃないのと思いきや、かなり捻りの効いた、思ってもみない展開が待っている。そこはネタバレになるのでここでは控えるが、少しヒントを言うと、三木監督がこれまでに影響を受けた大林宣彦監督の作品やファンタジー映画のエッセンスが入っているということ。観終わった瞬間、これは三木孝浩監督作品の中でも傑作ではないかと思うほど、不覚にも魅了された。

原作小説と同じように京都でロケされた美しい風景の数々、エンドロールで流れる人気ロックバンド・back numberが担当した主題歌「ハッピーエンド」も印象に残る。壁ドン、顎クイ、ツンデレなど、最近では定番のラブストーリーとはひと味もふた味も違うこの映画、観ても損はないと思う。

Eyecatch Image: https://aftr5.jp/news/date16101018/ (©2016「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」製作委員会)

About the author

小学館のテレビ雑誌『テレパル』の映画担当を経て映画・海外ドラマライターに。小さなころから映画好き。素晴らしい映画との出会いを求めて、マスコミ試写に足しげく通い、海外ドラマ(アメリカ、韓国ほか)も主にCSやBS放送で数多くチェックしています。

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