『ジェイソン・ボーン』幻の映画、マット・デイモンとジェレミー・レナーがコンビを結成していた ─ レナー、「一緒にやりたかった」

ハリウッドを代表する硬派スパイ・スリラー『ボーン』シリーズには、マット・デイモンが演じるジェイソン・ボーンとジェレミー・レナーが演じるアーロン・クロス、2人の主人公がいる。レナー版は『ボーン:レガシー』(2012)の1作限りであるが、もし続編が製作されていたら、2人のスパイのチームアップが実現していたかもしれない。
『ボーン』シリーズは、最初にデイモン版が3作製作されたのち、スピンオフ映画としてレナー版が公開。その後、再びデイモン版に回帰した。一方、かつてはレナーが主演を務めた『ボーン:レガシー』の続編企画が進行しており、『ワイルド・スピード』シリーズのジャスティン・リンが監督として参加していた。
同企画は、レナーとリン監督による話し合いも行われる段階まで進んでいたが、デイモン版第4作『ジェイソン・ボーン』(2016)の製作が決定したことで立ち消えになっていた。このたび米ポッドキャスト番組では、レナーが当時のやり取りを振り返り、検討されていたアイデアを明かしている。
「実現には程遠かったですよ。突然、(監督のポール・)グリーングラスとデイモンが一緒にもう1作作ることになりましたからね。僕としては“一緒にやろうぜ”って感じでした。路線を変えて、二つの世界を並行してやりたかったんです。一緒にやってしまおうというのが僕のアイデアでした。2人を対峙させた後、“俺たちは何をしてるんだ?”と気づく。それから2人で奴ら全員叩きのめしてしまおうとなって、ボーンとクロスが組むんですよ。」
ボーンとクロスの組み合わせを「良いコンビ」と語るレナーは、「かなりイカしたものになっていたでしょうね」と実現しなかったことを惜しんでいる様子。現状、このアイデアは幻となりつつあるようだが、完全になくなってしまったわけではないかもしれない。現在、『ボーン』シリーズからは新作映画が企画されているのだ。
新作映画にはデイモンも関与していると伝えられているが、主演を務めるかは現時点で定かでない。デイモンは監督に起用された『西部戦線異状なし』(2022)のエドバード・バーガーとの協業について「ご一緒できるのは光栄です」と語りながら、「いいものになればと思いますし、そうします」と意気込みを明かしていた。
実は『ボーン』シリーズでは、マーベル映画のようなユニバース化が試みられていたという過去もある。企画に関与していたシリーズの脚本家・監督のトニー・ギルロイはスタジオ内で統制が取れなかったことが原因で構想が頓挫したと明かしていたが、ユニバース化がトレンドとなった今なら、再挑戦するのにちょうど良い頃合いかもしれない。
▼『ボーン』シリーズ の記事
『ジェイソン・ボーン』新作が前進、映画化権をユニバーサルが再獲得 ─ 脚本完成、『教皇選挙』監督が手がける スピンオフ「トレッドストーン」の権利も! 『ジェイソン・ボーン』新作、ユニバーサルが権利喪失で争奪戦へ ─ Apple、Netflixが意欲 マット・デイモンの復帰どうなる マット・デイモン、『ジェイソン・ボーン』新作映画への関与を認める ─ 「不安もあります」 再演なるか? 『ジェイソン・ボーン』新作映画が製作へ、『西部戦線異状なし』監督が交渉中 ─ マット・デイモン復帰も検討か 企画は初期段階 『ジェイソン・ボーン』シリーズはマーベル映画のようにユニバース化を試みたが頓挫していた 内部でうまく進まなかったらしい
Source:Josh Horowitz