マーベル『ブラックパンサー』ヴィブラニウムはどのように描く?ディテール設定の苦労、監督が明かす

米国で前売りチケットが15分で完売するなど、公開前から大きな注目を集める映画『ブラックパンサー』
マーベル・シネマティック・ユニバース最新作となる本作を監督したライアン・クーグラーが、「希少鉱物ヴィブラニウム」「ハート形のハーブ」といった原作コミックの設定やワカンダという国家を映画においてどのように定義付けするか、そしてその苦労を語った。

コミックのキーアイテム、映画でいかに扱う?

『ブラックパンサー』は、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)で初登場したヒーロー、ブラックパンサー/ティ・チャラの活躍を描く物語だ。ティ・チャラを国王とするアフリカのワカンダ王国は、希少な鉱物ヴィブラニウムの産地として知られる。豊富な資源に加え高い科学技術を誇る、超文明国家である。


クーグラー監督は、プロダクション・デザイナーのハナー・ビーチラーと共に、まずは映画においてのワカンダの詳細設定を考え抜いたのだという。CinemaBlendによる最新のインタビューで、クーグラー監督は以下のように明かしている。

「難しい問題ですよね。プロダクション・デザイナーのハナー・ビーチラーとの仕事で一番大きかったのは、ワカンダの歴史を考えることでした。僕たちはブラックパンサーという存在の始まりから2018年までをカバーし、ワカンダがどのように建立され、どのような儀式があり、どのような部族がいるのかを知りたかったんです。例えば通貨は存在するのか? ワカンダ人がワカンダを去ることはあるのか?といったことですね。俳優たちが来る前に、このような疑問すべてを整理しなければなりませんでした。彼らはそういったことを知りたいでしょうからね。」

ワカンダで採掘されるヴィブラニウムは、キャプテン・アメリカの盾の原料で、ほぼ破壊不可能な金属。監督はこのヴィブラニウムに関しても細かい設定を与えたようだ。

「プロデューサーのケヴィン・ファイギやネイト・ムーア、共同脚本のジョー・ロバート・コールと仕事をしていて、観客にヴィブラニウムとは何かということを分かってほしいと思ったんです。ヴィブラニウムは、単にとても強度のある金属ではありません。ワカンダのエネルギー資源になりうる、といった特徴もあるんです。ヴィブラニウムで何ができるのか、どのように働くのかといったアイディアを考えること、そしてそれをアフリカらしくすること……すなわち、どのように儀式的にするかということですね。」

 

ヴィブラニウムに加えコミックでは、王のみが使うことを許される、ハート形をした神秘のハーブというものも存在する。これについてクーグラー監督は、「マクガフィン」(物語を進行させるための要素)の概念を用いて以下のように説明する。

「難しかったですね。マーベル・スタジオの人たちは、ヴィブラニウムとハート形ハーブについてすごく考えていました。ヴィブラニウムとハート形のハーブ、そしてワカンダの植物はコミックではっきりと描かれているんですが、マクガフィン的でもあって。その定義が曖昧だったんです。キャップの超人血清や、インフィニティ・ストーンについてよく分からないのと同じです。ただ、すごいことができるっていうのを知ってるだけですよね。」

このインタビューからは、ライアン・クーグラー監督が『ブラックパンサー』の世界観を確立するため、細部に至るまで設定を練る丁寧な仕事ぶりが伺える。そこから生まれるリアリティこそが、公開前から『ブラックパンサー』が話題を呼ぶ要因のひとつなのかもしれない。

映画『ブラックパンサー』は、2018年3月1日(木)より全国ロードショー。クーグラー監督がこだわった細かな設定の数々にもぜひご注目を。

(文:まだい)

Source: https://www.cinemablend.com/news/2311911/how-ryan-coogler-went-about-defining-vibranium-and-the-heart-shaped-herb-in-black-panther
©MARVEL STUDIOS 写真:ゼータ イメージ

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