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アニメ「ブレードランナー:ブラック・ロータス」新予告編が米公開 ─ レプリカントのアイデンティティ、「何が人をつくるのか」を問う

https://www.youtube.com/watch?v=eUu3lK_Z8VM

SF映画の金字塔『ブレードランナー』(1982)に基づく新作アニメ、「ブレードランナー:ブラック・ロータス(原題:Blade Runner: Black Lotus)」の新予告編が米国で公開された。あわせて、米国での配信が2021年11月13日にスタートすることも発表されている。

舞台は『ブレードランナー 2049』(2017)の17年前、2032年のロサンゼルス。謎の目的のために作られたレプリカント、“ブラック・ロータス”ことエルは、創造主の手を逃れたことから追われる身となった。自分自身さえ正しく認識できないエルは、備わっている戦闘能力の理由もわからない。刀を手にしたエルは、陰謀の真相に近づく中、自分自身の真実をも知ることになる。

「天国が恵みをもたらさない時代に、私は人々に救いを与えた。その功績を横取りできる男がいるのなら、私は“時間をやれ”と言おう」。公開された予告編は、ウォレス社CEOであるネアンデル・ウォレス・Sr.の語りや、主人公・エルの台詞、そして『ブレードランナー』の世界観を踏襲したロサンゼルスの風景などで構成されている。

エルは「どうして悪夢がひどくなるの? 私たちに何をしたの?」と問い、男は「心配しないで。いくつか質問をするだけだ」と口にする。おなじみ、相手がレプリカントかどうかを診断するフォークト=カンプフ・マシンも登場しており、過去作品とのリンクも垣間見ることができる。

“忠実かつ安全な無料のコンパニオンを、すぐにお届けします。完全無料です”。街に響くアナウンスのほか、男はウォレス社の歴史を語る。「20年前、ある企業が人工知能を創り、レプリカントと名付けた。僕たちの面倒事を、文句ひとつ言わず、すべてやってくれることを望んだ」。ウォレス・Sr.は、「君たちがいなければ人類は飢え死にだ」と言う。それから、「アイデアは実現する金と力がなければ無意味だ」とも。

ロサンゼルスの路上で、エルは警官に呼び止められる。「私たちは何と戦っているの?」というレイの質問に続くのは、「すべて制御できていると言ったでしょう」「制御の本質とは何だと思う?」という男の声。映像は、戦いに挑み、刀を携えたレイの「やるべきことがわかった。彼らを全員殺す」という一言で締めくくられている。

IGNによると、本作では「何が人をつくるのか」というテーマを掘り下げるとともに、『ブレードランナー』シリーズで描かれてきたレプリカントのアイデンティティ、そして“主人公・エルに魂はあるのか?”という問いに迫っていくとのこと。シリーズは全13話構成となる。

エル役は「Marvel アイアン・フィスト」(2017-2018)『マトリックス レザレクションズ』のジェシカ・ヘンウィック(志田有彩)。謎の男・ジョセフ役を『ウルヴァリン: SAMURAI』(2013)のウィル・ユン・リー(藤真秀)、ウォレス社CEOのネアンデル・ウォレス・Sr.役を「キング・オブ・メディア」(2018-)のブライアン・コックス(土師孝也)が演じる。

監督は「ULTRAMAN」(2019)「攻殻機動隊 SAC_2045」(2020)の神山健治&荒牧伸志。『2049』の前日譚アニメ『ブレードランナー ブラックアウト2022』(2017)監督の渡辺信一郎がクリエイティブ・プロデューサーとして参加した。製作は『2049』を手がけたアルコン・エンターテインメントとSOLA DIGITAL ARTS。

アニメ「ブレードランナー:ブラック・ロータス(原題:Blade Runner: Black Lotus)」は2021年11月13日、米Adult SwimとCrunchyrollにて配信予定。日本国内での配信については未定。

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Source: IGN

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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