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『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』監督、キューブリック未完の『ナポレオン』伝記映画を進行中「4〜5年以上取り組んできた」

スタンリー・キューブリック
Public Domain https://commons.wikimedia.org/wiki/File:KubrickForLook.jpg

20世紀の巨匠スタンリー・キューブリック監督が長年に渡って企画していた幻の伝記映画『Napoleon(原題)』の製作を、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』監督のキャリー・ジョージ・フクナガが進めていることがわかった。「吾輩の辞書に不可能の文字はない」の名言でおなじみのフランス皇帝ナポレオン・ボナパルトの活躍を描いた1作だ。

『Napoleon』は、キューブリックが『2001年宇宙の旅』の次回作として準備していた未完の映画。『2001年宇宙の旅』のポスト・プロダクション(撮影後作業)の時点ですでに構想は存在しており、ナポレオンの栄枯盛衰を綴る伝記映画として進めていた。主演をジャック・ニコルソンに据え、撮影も目前に控えていたが、製作スタジオの米MGMが打ち切りを発表し、未完に終わっていたのだ。

この企画について、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』で世界の注目を集めているキャリー・フクナガが「4〜5年以上は取り組んできました」と米Colliderにて発言。この言葉通り、フクナガ監督の企画への関与は、遡ること2016年5月に伝えられていた。またこの時、企画は米HBO製作の下、「6時間のミニシリーズ」として作られるとも報じられていたが、以降の進捗は定かでなかった。

フクナガは水面下で企画を進めていたようだが、現在の進捗についても言及している。「間違いなく関わっています」と改めて企画への関与を認めたフクナガは、「全エピソード分の脚本を受け取り、次の段階に進む準備をしている」とのこと。キューブリックでも叶えられなかった夢の企画だけに、頓挫の可能性も懸念されるが、フクナガは「今も動いています」と強調した。

度重なる公開延期の末に待望の封切りを迎えた『ノー・タイム・トゥ・ダイ』は、世界各地で好調な滑り出しを記録している。確かな手腕を発揮したフクナガの次回作は、スティーブン・スピルバーグ&トム・ハンクスが製作を務める第2次世界大戦題材の戦争ドラマ「Masters of the Air(原題)」。ドラマシリーズ「バンド・オブ・ブラザース」(2001)「ザ・パシフィック」(2010)に続く第3弾だ。2021年4月より開始された撮影は、現在も行われているという。

ところで2013年には、スティーブン・スピルバーグ自らが仏メディアに『Napoleon』の脚本を開発していることを明かしていた。現在の関与は定かでないが、先述の通りフクナガとスピルバーグは「Masters of the Air」でタッグを組んでいる。『Napoleon』での2人の連続タッグもあるか……?

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Source: Collider,Tumblr Filippo Ulivieri,Cinema Teaser

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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