我らがリアルヒロイン、ブリジットが勝ち組女になっていた『ブリジットジョーンズ ダメな私の最後のモテ期』解説レビュー
今から15年前、異色ヒロインが誕生した。ブリジットだ。
世界一リアルな“等身大ヒロイン”
彼女が主人公である『ブリジット・ジョーンズの日記』では“独身女が家でどういう風に過ごしているか”という事を赤裸裸に描いたという事だけでヒットしたわけではない。「普通、ぽっちゃり、ドジ」なブリジットは勇敢にも「綺麗で、スタイル抜群で、完璧」という従来のヒロイン像を覆し、世界中の女性に勇気と笑顔を与えた。世界一リアルな“等身大ヒロイン”の誕生こそが大ヒットの理由である。
さて、今回そんな愛すべきブリジットが『ブリジットジョーンズ ダメな私の最後のモテ期』という11年ぶりの新作をひっさげて帰ってきた、
とんでもなく、勝ち組な女として。
(以下話の流れには沿っていますが、物語の結末に関するネタバレはしていません。)
普通に良い女になっているブリジット
誰もが疑う余地もなかっただろう。あのブリジットが40代になったら、酷い有様になるだろうと。しかし、彼女は我々の期待を多いに裏切ってくれた。
映画の冒頭シーンでは相変わらず一人で誕生日をカップケーキに火をともしているものの、BGMはもうあの彼女のテーマソング「All By Myself」ではない。90年代HIP HOPの名曲「Jump Around」なのだ。イカしてる!
容姿面での変化
彼女は今や、親友のゲイがコーチをしているフィールサイクル(暗闇の中でイケイケの音楽に乗って激しく身体を動かしながら自転車をこぎまくるエクササイズ)に通い、「もう少しだけ太ももスッキリさせよっと!」なんて言ってる。
年齢を感じさせる皺さえあるが、誰がどう見ても彼女は綺麗になったと言えるだろう。
しかも、痩せた事もあって心なしかファッションがお洒落になった気がする。まさに「大人カワイイ」という奴だ。
仕事面での変化
元彼マークと再会し、夜を共にした後も「だめよ、同じミスは繰り返してはいけないわ。作るなら、新しい人とよ。仕事に集中しなきゃ!」と、悩みのネガティブパワーを仕事に向けるほど立派になった。
…と思ったら、彼女らしいヘマをするシーンもあり、どこか安心できる。
遊び面での変化
また、昔の恋人マークとの二度目の再会を果たしたパーティーでは、あのカンナムスタイルを踊りこなすほどイケイケになったのだ。
恋愛面での変化
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