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『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』首吊りシーンに自ら挑んだマイケル・J・フォックス、意識失っていた

back to the future 3
© Universal City Studios 写真:ゼータイメージ

タイムトラベルSF映画の金字塔『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズの完結編『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』(1990)の撮影中、主人公マーティ・マクフライ役のマイケル・J・フォックスは、あるトラブルにより意識を失うという災難に見舞われていたのだという。マイケルの自伝『ラッキーマン』(2002)にて事の経緯が詳細に記されている。

この事故が起きたのは1989年冬、天敵ビフ・タネンの祖先ビュフォード・タネンに目を付けられたマーティが、ロープで首を吊られる場面の撮影中。同シーンは危険を伴うため、マイケルのスタント・ダブルにより行われたのだが、一方でマーティのクローズアップ・カット用に、マイケルが小さな木箱に乗りながらの撮影も行われていた。

撮影されたショットを見たマイケルは、「どんなに体重を移動させても、(ロープの)揺れ動く感じが現実的に見えない」と思ったのだとか。そこでマイケルは木箱の支え無しで撮影に挑むことを提案。これにより、マイケルの身に危険が及ぶこととなってしまったのだ。

「最初の2回は上手くいった」とマイケル。しかし、「3度目の撮影で(ロープを掴む)手の位置の計算違いを起こしてしまった」という。「絞首台からぶら下がって自分で自分の首を絞めてしまいました。頸動脈が閉塞してしまって、すぐに気絶してしまったんです」。

マイケルは、「監督のロバート・ゼメキスが止めるまで、その後も数秒間意識を失いながらロープにぶら下がっていた」と、身の毛がよだつほどの恐怖体験を綴っている。実際にその時のショットが使用されたのかどうかは不明だ。

撮影終了から約10ヶ月後の1990年11月頃、マイケルは原因不明の指の震えを発症した。この時の震えの原因としてマイケルは、PART3撮影時の出来事こそが影響を及ぼしていたことを本書にて回想している。「震えの問題は神経がどうとかではなく、たぶん『バック・トゥ・ザ・フューチャー』での事故で得た感覚的なものだったんだと今は確信しています」症状が現れ始めた当時、マイケルを診察した神経専門医も「撮影時の事故が震えと関係していると疑った」というが、その後の検査で健康体であることが確認されている。

なお、マイケルは高齢者に発症するケースが多いと言われるパーキンソン病を30歳の頃(1991年)に発症し、1998年にその事実を公表している。

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Source: Michael J. Fox(2002). Lucky Man: A Memoir. New York:Simon and Schuster, Inc.

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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