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映画『チャイルド・プレイ』リメイク企画が進行中 ― 舞台は現代、人形が進化? 『IT/イット』プロデューサーが製作

チャイルド・プレイ
Photo by Martin Thomas https://www.flickr.com/photos/martin_thomas/4086576058

殺人鬼の魂が乗り移った人形チャッキーが人々を襲う、人気ホラー映画シリーズ『チャイルド・プレイ』の第1作(1988)が米MGM(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー)によってリメイクされることがわかった。米Collider誌が独占で報じたのち、米The Hollywood Reporter誌が伝えている。

リメイク版『チャイルド・プレイ』の製作を務めるのは、2017年の大ヒットホラー映画『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』をプロデュースしたデヴィッド・カッツェンバーグ&セス・グレアム=スミス。監督に起用されたのは、長編デビュー作のホラー映画『Polaroid(原題)』が公開待機中の新鋭ラース・クレヴバーグだ。脚本はカルト映画『カン・フューリー』の続編を執筆したタイラー・バートン・スミスが執筆しており、撮影は2018年9月より開始されるという。

Colliderが入手した情報によれば、リメイク版『チャイルド・プレイ』は現代を舞台に、子どもたちのグループが「技術的に進化した」人形と対峙するストーリーになるとのこと。子どもたちに主眼を置くという点は、『IT/イット』やドラマ『ストレンジャー・シングス』(2016-)に近いだろう。しかし「技術的に進化した」人形ということは、今度のチャッキーは思わぬハイテクぶりを見せるということなのか? ちなみに同誌は、リメイク版の人形には「チャッキー」ではない別の名前が与えられる可能性があるとも記している。

映画『チャイルド・プレイ』シリーズは、1988年に第1作が公開されたのち、2017年までに全7作が公開されている。しかし全作品の脚本を担当したドン・マンシーニ、および同シリーズのプロデューサーを務めていたデビッド・カーシュナーは、このリメイク版とは別にドラマ版の企画を進行中だ。チャッキー役のブラッド・ドゥーリフもドラマ版には声優として続投するという。

『チャイルド・プレイ』現行シリーズの続編については不明、その主なスタッフはドラマ版を制作中、さらに異なるスタッフによってリメイク版が始動……。
このように整理すると一目瞭然だが、現在『チャイルド・プレイ』シリーズは非常に複雑な状況にある。これは、シリーズ作品の権利を各社が分割して保有しているためだ。シリーズ第1作を製作・配給したのはMGMだが、第2作~第7作の権利は米ユニバーサル・ホーム・エンターテイメントが保有している。したがって、おそらくMGMは権利の問題をクリアして、シリーズから独立してのリメイク企画を立ち上げたとみられる。この見方が正しければ、生みの親であるドン・マンシーニがリメイク版には携わらない可能性も高そうだ。

果たして、リメイク版『チャイルド・プレイ』はどんな恐怖を観客に与えてくれるのか? スティーヴン・キングの傑作小説を見事に現代の映画として息づかせ、ホラー映画ブームを牽引するに至った『IT/イット』製作陣の手腕に期待がかかる。

Sources: THR, Collider
Eyecatch Image: Photo by Martin Thomas

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。