『シビル・ウォー』映画化やスパイダーマン参戦、マーベル社長の「鶴の一声」で決定 ― アントマン、アイアンマン側に入る計画も

映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)は、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)に至るうえで、決してなくてはならない作品だった。いうなれば、贅沢なヒーローのチームアップによって物語を紡ぎ出す作劇は『シビル・ウォー』で試され、『インフィニティ・ウォー』へと昇華されたのである。

しかし同作を『キャプテン・アメリカ』シリーズの完結編として見ると、いささか奇妙な着地点であることもまた事実だろう。ポリティカル・スリラーであった『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)の続編が『シビル・ウォー』になった、そのきっかけは何だったのか…。
オンラインのトーク番組「FAT MAN ON BATMAN」にて、脚本家のクリストファー・マルクス&スティーヴン・マクフィーリーは、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長による「鶴の一声」からすべてが動き始めたことを明かしている。

幻の第3弾は「バッキー&科学者ゾラ」


『ウィンター・ソルジャー』の制作後、脚本家の二人とアンソニー&ジョー・ルッソ監督は、続編となるシリーズ第3作について検討を始めていた。有力なアイデアとして話し合われていたのは、バッキー・バーンズ/ウィンター・ソルジャーと、『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(2011)で存在感を示したヒドラの科学者アーニム・ゾラをめぐるストーリーだったという。

しかしスティーブンによれば、ある時ケヴィン社長が話し合いの場を訪れて提案を残していったのだとか。

「ずいぶん長い間(アイデアについて)話し合っていたところに、ケヴィンの爆弾発言ですよ。“シビル・ウォー”って。[中略]部屋が静かになりましたね…。ジョーは“すごい、大ヒット映画を作れるぞ。信じられない”って言ってました。」

こうして『キャプテン・アメリカ』シリーズの第3作は、マーク・ミラー原作のコミック『シビル・ウォー』を題材とする内容になったのだ。ちなみにルッソ監督は、別の案として「マッドボム」にまつわるストーリーが構想されていたことも明かしている。どうやら人々から思考を奪う兵器によって国民がゾンビのようになってしまうという展開だったそうで、『シビル・ウォー』を映画化できない場合はそちらが映画になっていたかもしれないとか……。

スパイダーマン登場決定、突然の方針転換

もちろんケヴィン社長の「鶴の一声」は『シビル・ウォー』の映画化にとどまらない。『シビル・ウォー』にスパイダーマンを登場させるというアイデアも、ケヴィン社長が突然提案したものだったのだ。当時の出来事、そして脚本家チームの混乱を二人はこう振り返っている。

クリストファー:草稿を書いてた時だと思うんですが、(社長が)やってきて、“ひとつ変更してもらわなきゃいけないかも”って言って、こんなこと(スパイダーマンが糸を出す時のポーズ)するんですよ。みんな“クソ!”って言ってました(笑)。[中略]あれは今までで一番腹が立ちましたね(笑)

スティーブン:僕たちは万一の場合に備えて計画をたくさん練ってました。ロバート・ダウニー・Jr.やブラックパンサーを出さなきゃいけなかったので、どうすればいいのかって。(スパイダーマンを登場させる時も)何ができるだろうと思いましたね。とにかく早いうちに、ありえる展開の選択肢をたくさん準備しておいたんですよ。

実はスパイダーマンの登場が決まる前から、『シビル・ウォー』にはトニー・スタークが助っ人をスカウトする展開は用意されていたという。ただし、スカウトされるのはスコット・ラング/アントマンの予定だったそうだ。ただし脚本家ふたりは、その幻のプランについて「あまり良いものにはならなかったでしょうね」とも述べている。

 

ちなみにトニー・スタークとピーター・パーカーの師弟関係を最初に提案したのはクリストファー&スティーブンだったそう。しかし、そこにはロバート・ダウニー・Jr.とトム・ホランドの関係性も大いに反映されているようだ。その例として語られているのは、『シビル・ウォー』撮影現場でのエピソードだ。

クリストファー:トムとロバートが一緒にいると、そこに関係性ができます。若い俳優とベテランの俳優の関係、それを壊したくなかったんですよ。寝室のシーンでロバートが“足をどけろ、そこに座る”というようなセリフをいくつか言いますが、あれは(セリフではなく)俳優同士が喋ってるだけなんですよね。

クリストファー:彼はトム本人に“足をどけろ”と言ってたわけです(笑)。あれはトニー・スタークの言葉じゃなかった。“これは足をどけてもらうくだり”みたいな感じで、彼はそういうことをするんですよ。

スティーブン:ロバートはそういうことがめちゃくちゃ上手いんです。

映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』MovieNEXは現在発売中

Sources: Kevin Smith, ComicBook.com(1, 2
(c)2018 MARVEL

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THE RIVER編集部。わかりやすいことはそのままに、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすくお伝えしたいと思っています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp へ。

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