『キャプテン・マーベル』製作費が判明 ― 『ワンダーウーマン』と同規模、MCU作品としては抑えめに

2019年公開、マーベル・シネマティック・ユニバース作品の最新作『キャプテン・マーベル』の製作費が明らかになった。
米国ルイジアナ州の経済開発局がウェブサイトにて公開した作品データによると、『キャプテン・マーベル』の製作費は1億5,200万ドル(推定)。これは『キャプテン・マーベル』のワーキング・タイトル(内部用タイトル)である『Open World』のデータとして公開されたもので、最終的な製作費の正しい金額がこの通りとは限らないことをあらかじめご了承いただきたい。
マーベル・シネマティック・ユニバース史上初めての女性ヒーロー映画である『キャプテン・マーベル』の製作費は、奇しくも、DC映画ユニバースの女性ヒーロー映画第1弾『ワンダーウーマン』(2017)と同規模となった。『ワンダーウーマン』の製作費は1億4,900万ドルと伝えられているが、同作は米国で4億1,256万ドル、海外で4億928万ドル、総興行収入8億2,184万ドルという驚異のメガヒットを記録。『キャプテン・マーベル』はこの成績を超えられるのか、いよいよ“真っ向勝負”といった気配が漂ってきた。
一方でマーベル・スタジオにとっては、『キャプテン・マーベル』の1億5,200万ドルという製作費は比較的抑えめの金額である。同じく単独映画の第1作だった『ブラックパンサー』(2018)には2億ドル、『ドクター・ストレンジ』(2016)には1億6,500万ドル、ソニーが携わった『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)には1億7,500万ドルが投じられていたのである。ちなみに『アントマン』(2015)は1億3,000万ドルとさらに低予算だが、続編『アントマン&ワスプ』(2018)の製作費は1億6,200万ドルと伝えられている。
この背景には、マーベル・スタジオが『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)に超高額の製作費を投じたこと(一説には3億2,100万ドルともいわれる)、そして『キャプテン・マーベル』の直後に公開される『アベンジャーズ/エンドゲーム(邦題未定、原題:Avengers: Endgame)』には、それと同等の金額を費やすとみられていることがあるだろう。
映画史上に残るほどの大作映画2本に巨額をつぎ込みながら、その間をつなぐ2作品では製作費をやや抑えることでバランスを取り、それでいてまったく違和感のないスケールと、それでも観客を惹きつけられるほどの仕掛けを多数用意しておく。こうしたところにもマーベル・スタジオの徹底した戦略が見てとれるというものではないか。
とはいえ『キャプテン・マーベル』には宇宙のシーンが多数登場するといわれているほか、ニック・フューリー役のサミュエル・L・ジャクソン、フィル・コールソン役のクラーク・グレッグは全編デジタル処理によって容姿が25歳若返るという。膨大なCG作業が要求される本作、さぞかしコストがかかりそうだが…!?
映画『キャプテン・マーベル』は2019年3月8日に米国公開予定。
Sources: Louisiana Economic Development, Comicbook.com