『ハリー・ポッター』ドラマ版は映画の焼き直し?監督が批判「デザインが一緒、何の意味があるのか」

映画『ハリー・ポッター』シリーズで初代監督を務めたクリス・コロンバスが、米HBOによるドラマ版のハグリッドの姿を目にして、ある疑問を投げかけている。
ドラマ版「ハリー・ポッター」は、2025年7月より撮影中。映画版で故ロビー・コルトレーンが演じたハグリッド役を、コメディ映画『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』(2013)などのニック・フロストが演じている。撮影初日にはフロスト版ハグリッドの姿が初公開されていた。
米ポッドキャスト「The Rest Is Entertainment」に出演したコロンバスは、先日ハグリッド役(フロストのボディダブル)の撮影写真を見かけたといい、「僕たちがデザインしたものと全く同じ衣装を着ていたんです。心の一部で、“何の意味があるんだ?”と思った」と指摘。「衣装も含めすべてが違うものになると思っていたのに、代わり映えがしない。これじゃ全部同じになってしまう」と続けた。
映画版の“焼き直し”を懸念するコロンバスだが、「とても光栄なこと」と受け止めてもいる。「僕たちがデザインしたハグリッドの衣装そのままですからね。本当にワクワクする気持ちもあるし、どのように仕上げるのか楽しみです。また、デジャヴのような感覚もあります」。
コロンバスは第1作『賢者の石』(2001)と第2作『秘密の部屋』(2002)でメガホンをとり、コルトレーンの起用に関わった人物でもある。英The Standardの取材では、直接フロストに「僕にとってはすごく不思議な体験なんです。ロビー・コルトレーンととても親しかったから奇妙な気持ちになります」と伝えたことを明かしていた。一方のフロストは、コルトレーンの再現ではなく、自分なりのアプローチで役作りをする意向だという。
ちなみにコロンバスは、ドラマ版で「シーズンごとに原作を1巻ずつ忠実に描く」というアイデアには好意的だ。映画シリーズでは「(原作の)すべてを映像化したかったけれど叶わなかった」として、「HBOのドラマシリーズでは必ず描かれるでしょう」と期待を寄せていた。
ドラマ版「ハリー・ポッター」は2027年に米HBOおよびHBO Maxでリリース予定。
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Source: The Rest Is Entertainment, The Standard