『星の王子ニューヨークへ行く 2』は「心配なこともすべて忘れられる」─ セミ役アーセニオ・ホールが出演者との再会など語る

エディ・マーフィ主演、『星の王子 ニューヨークへ行く』(1988)の続編『星の王子ニューヨークへ行く 2』が、Amazon Prime Videoにて、2021年3月5日(金)より日本を含めた240を超える国と地域で配信される。本記事では、セミ役を演じるアーセニオ・ホールのオフィシャルインタビューを紹介したい。
舞台は緑豊かな王国ザムンダ。新たに戴冠した国王アキームと、彼の親友であるセミが、アフリカからニューヨーク・クイーンズを目指し、全く新しい陽気な冒険を繰り広げる物語。前国王のジョフィ・ジャファ(ジェームズ・アール・ジョーンズ)、クイーン・リサ(シャーリー・ヘッドリー)、クレオ・マクダウェル(ジョン・エイモス)、モーリス(ルーイ・アンダーソン)や、前作にも登場したお馴染みの床屋の店員など、『星の王子ニューヨークへ行く』のオリジナルキャストが集結している。
この度のインタビューにてアーセニオ・ホールは、世界待望の続編の脚本を読んだ時の気持ちや、再演の感想、懐かしの出演者たちとの感動の再会などについて語っている。

──30年以上の時を経て大人気作品である『星の王子 ニューヨークへ行く』の続編である本作への出演が再び決まった際や、初めて脚本を読んだ時の気持ちを教えてください。
エディと僕は仲が良くて毎日のように会ったりメールをかわしたりしています。そして続編についてはお互いにやらないと思っていました。だけれどSNSでは続編の話で盛り上がっていたりして、ティファニー・ハディッシュを女王役なんていうツイートも見かけました。あとオリジナル作品は本当に人気があって、それがテーマのパーティーもよく催されています。ビヨンセの事務所から彼女の『星の王子 ニューヨークへ行く』パーティーに来てくれないか、なんて連絡を受けたこともあります。みんなキャラクターのコスプレをするからって(笑)。
ロスのレストランではメニューにセクシー・チョコレート・ミルクセーキがあるところも。このように作品が大人気なのを受けて、エディは続編をやらないことについて考え直したようです。そしてある日アイデアをまとめて、脚本家たちを集めて、それから実現するまでに4年の月日がかかりました。その間に続編についてのデマも流れたりもしたけれど、4年後にやっとエディから脚本を手渡されました。そして彼の家の庭で脚本を読みました。それはもう読み出したら止まらない面白さで、興奮してページをどんどんめくっていきました。それで僕も続編はやらないという考えを捨てました。
その脚本のアイデアはすごく良いと感じたからです。その後、別の脚本家を交えて監督も決めて、それからあっという間に撮影をしていました。撮影に向かう時に空港で偶然会った友達に、これから『星の王子 ニューヨークへ行く』の続編の撮影だといったら、「やめたほうがいい」と言われて不安になったけれどね。前作を愛しているファンが大勢いて、みんな続編を作って失敗しないでほしいから、そういう反応をする人がたくさんいました。だから期待値が本当に高くて、作品のコアファンに満足してもらえる仕上がりになっていることを願っています。今コロナが流行して世界は大変なことになっているけれど、そんな中、映画を観ている90分間は思いっきり笑って、心配なこともすべて忘れられる時間になって欲しいと思っています。
──今回もセミの他に様々な役を演じられていましたが、久しぶりに彼らを演じていかがでしたか?
まずセミの役は特殊メイクをしなくていいから演じやすいです。オリジナルの映画は、最初はアキームがセミを連れてアメリカに王子の肩書とは関係ない一人の男として愛してくれる女性を見つけに行くというシンプルなストーリーラインでした。だけれど、脚本を開発していく中でもっと別の要素が必要だということになりました。そしてエディは「サタデー・ナイト・ライブ」で様々なキャラクターを演じることで有名だったから、主人公たちがアメリカで出会う人たちの何人かは特殊メイクをしたエディと僕が演じることになりました。
それでオスカー受賞歴のある特殊メイクの巨匠リック・ベイカーをスカウトしました。今回の続編の特殊メイクはリック・ベイカーを崇拝する、オリジナル映画が公開された時に9歳だったアーティスト。だから話は戻るけれど、セミとアキームの部分に関しては、現実世界でエディとも友達だし、また演じることはそんなに難しくありませんでした。
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