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トム・クルーズ、「君はどんなキャリアがほしい?」 ─ 『トップガン マーヴェリック』辞退申し出た若手俳優に与えた助言とは?

『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』ジャパンプレミア トム・クルーズ、サイモン・ペッグ、ヘンリー・カヴィル、クリストファー・マッカリー監督
©THE RIVER

トム・クルーズは40年以上のキャリアを持つベテラン俳優にして、デビュー当時からの輝きを持ち続ける真のハリウッドスターだ。プロデューサーとしての才も発揮するトムだが、そんな彼のキャリアに憧れる俳優は多いだろう。

2022年5月27日より公開を迎えるトム主演・製作の最新作『トップガン マーヴェリック』でハングマン役を演じるグレン・パウエルもその1人。実はパウエル、同作では当初マイルズ・テラーが抜てきされたルースター役のオーディションを受けていたというが、その座を射止めることはできず、代わりに提案されたのがルースターと同じくパイロットのハングマンだった。

Entertainment Weeklyでパウエルは、メインキャラクターではないハングマン役を引き受けることはキャリアを後退させると考え、一度オファーを断ったことを明かしている。「7月3日に『トップガン』の不合格連絡を頂きました。僕は愛国心がものすごく強い人間なので、7月4日(建国記念日)がお気に入りの祝日なんです。その日は、国旗がデザインされたタンクトップ姿で、胎児のように身体を丸めて時間を過ごしていました」。

しかし、パウエルは憧れの俳優であるトム・クルーズ本人からかけられた言葉をきっかけに、ハングマン役で出演する決意を固めたのだった。これを証言するのは、ジョセフ・コシンスキー監督。パウエルがハングマン役を断ったことを耳にしたトムは、コシンスキー監督に「彼を連れてきてくれ」と頼み、パウエルと話す機会を設けたのだという。

「グレンが来たので、私もトムと彼と一緒に座りました。トムは彼にこう言ってましたよ。“グレン、君はどんなキャリアが欲しい?”って。そしたらグレンは“あなたのようなキャリアです”と答えていました。トムが“僕はどうやってここまでこれたと思う?”って聞き返すと、グレンは“最高の役を選ばれているからでしょうか”って。トムは“いや、違う。最高の映画を選んでいるからだよ。その後、僕が最高の役を作り上げるんだ”と話していました。グレンにとって、あれは目をみはるような瞬間だったと思います。」

スクリーン上でキャラクターはすでに完成されたものとして映るが、撮影開始まで文面上の設定以外は無の状態。そしてキャラクター形成の過程を最もよく知るのは演じる俳優本人だ。今でこそ、『トップガン』のピート・“マーヴェリック”・ミッチェルや『ミッション:インポッシブル』のイーサン・ハントといったアイコニックなキャラクターがトムの輝かしいキャリアの1ページを埋めているが、これもトム本人の努力によりゼロから生み出されたのである。

こうしたトムのキャリア観に触発されたことで、ハングマン役を全うすることになったパウエルについて、コシンスキー監督は「映画ではさほど大きくなかった役だったけど、本当に特別なものへと変えてくれました」とその功績を語っている。劇中でもパイロットの先輩と後輩という関係性であるトムとパウエルの共演にはいっそう注目したい。

『トップガン マーヴェリック』は2022年5月27日に日本公開。

Source: EW

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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