「デアデビル:ボーン・アゲイン」D23新情報まとめ ─ 全18話、全く別の新シリーズに?

“マン・ウィズアウト・フィアー”復活だ。かつてNetflixで展開されたマーベル・ドラマ「デアデビル」が、新シリーズ「デアデビル:ボーン・アゲイン(原題:Daredevil: Born Again)」としてディズニープラスで蘇る。権利上の都合を乗り越えて、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)内で改めて語り直されるというロマン詰まった新シリーズだ。この新情報が、ディズニーの大型イベント「D23 2022」で明らかにされた。
Netflixで展開された「デアデビル」は、一応はMCUと同一世界観でありながら、ディズニー/マーベル・スタジオ外で製作された作品とあって(製作はマーベル・テレビジョンとABCスタジオ)、本家シリーズではお目にかかれない暴力描写やダークな世界観で大人向けのヒーロードラマを描いた。ディズニープラスに移管した後も、またあの骨太なトーンを継承して欲しいと願うファンは多い。
D23のイベントでは、デアデビル/マシュー・マードック役のチャーリー・コックス、キングピン/ウィルソン・フィスク役のヴィンセント・ドノフリオが登壇。マーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギと並んだ。本作が「フェーズ5」に属することも発表。会場では、二つのDを重ねたおなじみのロゴをあしらった新タイトルロゴも公開された。
明らかになったところによると、シリーズは全18話編成。これは、ディズニープラス配信のマーベルドラマにおいて現時点での最多エピソード数となり、また各シーズン13話だったNetflix版よりも長い。撮影は2023年より開始するという。
これまで判明していなかったのが、新シリーズはNetflixドラマの「その後」を描く内容なのか、あるいはマルチバースを活かした別の物語になるのか、ということだ。
コックスはイベント会場で、「これはシーズン1であり、シーズン4ではありません(編注:Netflix版はシーズン3で終了していた)。なので、全く新しいものです。もう一度やるなら、違うやり方で」とコメント。ついに“リブート”という言葉こそ使わなかったものの、「ボーン・アゲイン」が完全なる新シリーズであることを仄かした。
もっとも、これはNetflix版の物語を帳消しにするという意味ではないはずだ。主人公のマシュー・マードックや宿敵ウィルソン・フィスクは先行してMCU他作品に登場しているが、これらはNetflix版と同一人物であると示唆されている。このことから、「ボーン・アゲイン」はNetflix版の出自を継承するものと考えられている。デアデビルは「シー・ハルク」にも新デザインのコスチュームで登場するとされていることから、文字通り“装い新たに”シリーズを復活させるということだろう。

Charlie Cox
「ボーン・アゲイン」は“生まれ変わる”という意味だが、デアデビルの同名原作コミックに基づくダブルミーニング。コックスはまだ脚本を受け取っていないとしながら、本シリーズについて「新しい始まりのような気がします。全く違うことをやる。新しいストーリー、新しいアイデアです」と心機一転の所感を露わにした。
コックスとは久々に公の場を共にしたフィスク役のヴィンセント・ドノフリオはイベント後にTwitterで「我が友、チャーリーとの再共演が楽しみでならない。チャーリーにも言えることですが、『デアデビル ボーン・アゲイン』は素晴らしい作品になることをお約束します」と自信を寄せた。
Truly looking forward to working with my friend Charlie again. I know I can speak for Charlie as well when I say we promise to bring you a incredible Daredevil Born Again. #DDBornAgain
@Marvel @DisneyD23 @DisneyPlus @DisneyStudios pic.twitter.com/UC6JPa75Mh— Vincent D’Onofrio (@vincentdonofrio) September 11, 2022
デアデビルの復活は、これからいくつかの段取りを経て実現することになる。まずは配信中のドラマ「シー・ハルク」にてデアデビルが新スーツ姿で登場した後、新ドラマ「エコー」にも再登場予定。「エコー」はウィルソン・フィスクの娘として「ホークアイ」で描かれたマヤ・ロペスを描く単独シリーズだ。D23の会場では「エコー」の限定映像が公開され、キングピンがアイパッチを付けている姿が確認されたと米Varietyはレポートしている。
Netflixでのシリーズ終了時、惜しむファンらはSNSを中心に「#SaveDaredevil」キャンペーンを展開。署名活動や、自主広告によってシリーズ存続を訴えた。別会社が製作した作品のキャストやデザインをそのままに「ボーン・アゲイン」が実現する一端には、こうしたファン活動もある。
Charlie Cox opens up about the fans bringing #Daredevil back and also mentions that he’d love it if Tatiana Manslay or Tom Hiddleston could make a cameo in the new series at #D23Expo pic.twitter.com/CKhtj89eEG
— The Hollywood Reporter (@THR) September 11, 2022
コックスはD23の会場で、ファンに対して「大きな借りがあります」と謝辞。有志が熱心に展開したキャンペーンについての感謝を語り、そうしたファンの何人かと実際に会う機会もあったとしながら、「もう終わってしまったんだ。素敵なことだけど、諦めなくちゃ」と複雑な想いを抱えていたことを明かした。「でも、彼らは諦めなかった。だからここまで来れたんです」。
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