「デアデビル:ボーン・アゲイン」がMCU正史に追加された裏側 ─ 「過去作に敬意を」

かつてNetflixでドラマシリーズが展開された後、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)で復活を遂げる「デアデビル:ボーン・アゲイン」。本作がMCUの正史に追加されることになった経緯を、マーベル・スタジオのストリーミング部門責任者であるブラッド・ウィンダーバウムが米The Hollywood Reporterに明かしている。
本作は、Netflix版「Marvel デアデビル」の物語を引き継ぎ、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)で新たに蘇る新ドラマ。2023年3月に撮影を開始していたが、米脚本家組合のストライキの影響で中断となっていた。
その後、撮影済みの映像を再評価したマーベル・スタジオ幹部らが、クリエイティブチームを一新。脚本・製作総指揮のマット・コーマン&クリス・オード、エピソード監督陣が解雇され、最終的に、Netflix版「Marvel パニッシャー」(2017-2019)のダリオ・スカルダパンが新ショーランナー、「ムーンナイト」(2022)のジャスティン・ベンソン&アーロン・ムーアヘッドが新監督に就任した。
こうして“やり直し”となった本作を成功させるため、ウィンダーバウムは自身が製作総指揮を務める新アニメ「X-Men ’97 」に加え、大成功を収めたMCUドラマ「ロキ」(2021-2023)を参考にしたようだ。
「正直なところ『デアデビル:ボーン・アゲイン』の刷新は、『X-Men ’97』の経験と同様に、『ロキ』からも多くの影響を受けています。象徴的なキャラクターたちの新たな流れを見つけるため、過去の作品に敬意を表しているのです。なので、この先の展開にすごく期待しています。視聴者の方々が本当に気に入るような、素晴らしい作品が待っていますよ。」
こうした企画の全面的な刷新を経て、「デアデビル」をはじめとする通称「ザ・ディフェンダーズ・サーガ」は、MCUの“正史”に属することを公式に認められた。これには「ジェシカ・ジョーンズ」(2015-2019)「ルーク・ケイジ」(2016-2018)「アイアン・フィスト」(2017-2018)、「パニッシャー」(2017-2019)、「ザ・ディフェンダーズ」(2017)も含まれる。
これらの番組が製作されていた当時、MCUでは『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)と『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)の製作が進められていた。ゆえに「“よし、このテレビ番組も考慮に入れてみよう”なんて言うのは、あまりにも無理なことだった」とウィンダーバウムは振り返る。
しかし「デアデビル:ボーン・アゲイン」で改めてタイムラインを整理している最中に、本作をMCUの正史に入れるべきだと考えたという。「画面上でタイルを並べてタイムラインを確認していた時、我々は突然、”やるべきだ。やろう”という気持ちになったんです。本作の再開発によって、Netflix版で確立されたいくつかの設定やバックストーリーに本格的に取り組み始めたことにも後押しされました」と、ウィンダーバウムは語っている。
なお本作にはオリジナルキャストから、デアデビル/マット・マードック役のチャーリー・コックス、キングピン/ウィルソン・フィスク役のヴィンセント・ドノフリオ、パニッシャー/フランク・キャッスル役のジョン・バーンサルが復帰。フランクリン・“フォギー”・ネルソン役のエルデン・ヘンソン、カレン・ペイジ役のデボラ・アン・ウォールが晴れて再登場することも明かされている。
「デアデビル:ボーン・アゲイン」はディズニープラスにて2025年配信予定。
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Source:The Hollywood Reporter