『死霊のえじき』ドラマリメイク、予告編が米公開 ─ 走らないゾンビ、ロメロへのオマージュあり

ジョージ・A・ロメロ監督による不朽の名作『死霊のえじき』(1985)。そのリメイク・ドラマシリーズ「Day of the Dead(原題)」より米国版予告編が公開された。
オリジナル版『死霊のえじき』では、生者と死者の数が逆転した米国を舞台に、生き残った人間たちが立てこもる地下基地にゾンビがなだれ込み、そこから両者の激しい攻防戦が描かれた。ロメロによるゾンビ3部作における第3作で、『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(1968)『ゾンビ』(1978)に続く同作は今もなお語り継がれる名作だ。『デイ・オブ・ザ・デッド』(2008)『死霊のえじき -ブラッドライン-』(2018)として、過去に2度もリメイクされている。
米Syfyにて放送される本作は、ゾンビが人間を襲撃してから最初の24時間を背景に、6人の見知らぬ者が逃げ回る強烈な物語。このたび公開された予告編では、墓場から蘇ったゾンビたちが町を彷徨う姿が捉えられている。そんな光景を前にしたある二人組は、そのまま車で現場から逃走。すぐさま警察に連絡するものの、ふたりは非日常的事態に説明の仕方に戸惑う。「こんな事態をなんて説明したらいいの?」「ゾンビ・アポカリプスじゃないか」「それだけは絶対に言わない」。説明方法について議論しているうちに、警察との電話が切れてしまう。
ゾンビに次々と襲われていく人間たち。町は一瞬にして混沌状態に陥る中、「デッドプールのような気分だ」と両手銃を構える陽気な男など、ゾンビたちと決死の覚悟で戦う人々の姿も捉えられていく。予告編を観る限りだと本作でのゾンビたちは、現代映画に登場するような走るゾンビではなく、ロメロ作品でおなじみの奇妙な足取りで歩行している。これはロメロへの最大限の敬意とも言えるだろう。
全10話構成となる本作の脚本・製作総指揮には、ジェド・エリノフとスコット・トーマスが就任している。ファミリー・コメディシリーズの数々を手がけてきた人材だ。『ザ・ヴォイド』(2016)などのスティーヴン・コスタンスキが、4話分を監督した。キャストには、『アレックス・ストレンジラブ』(2018)ダニエル・ドエニー、『フラクチャード』(2019)ナタリー・マライカ、『ツイスター2008』(2008)クリスティ・ディンズモアらが参加している。
ドラマ「Day of the Dead(原題) 」は、Syfyにて2021年10月に米国放送予定。
Source: Deadline