ハリウッド版『デスノート』本予告編公開!「原作のテーマは現代のアメリカでどんな意味を持つのか?」大胆脚色のポイントとは

大場つぐみ原作、小畑健作画による大人気コミック『DEATH NOTE』をハリウッドが実写映画化した『Death Note / デスノート』の本予告編が公開された。本作でメガホンを取ったのは、『サプライズ』(2011)『ザ・ゲスト』(2014)など斬新なホラー/スリラー映画を次々と放つ新鋭アダム・ウィンガード。2020年公開『ゴジラ vs コング(原題:Godzilla vs. Kong)』の監督にも起用された注目株だ。

今回、本予告編の公開にあわせてIGNはウィンガード監督へのインタビューを実施している。本作を観る際には、原作コミックに大胆な脚色を施したという監督の戦略にも注目しよう。

ハリウッド版『Death Note / デスノート』脚色のツボ

筆者はさほど原作コミックを熱心に読み込んだ方ではないが、この予告編を観れば「原作のどのエピソードを抽出するんだろう?」「どのあたりまで映像化するのかな?」といった疑問はもはや湧いてこない。“名前を書かれた者は死ぬノート”と“死神”というポイントを押さえながら、あくまで独自路線で映像化を試みた作品だといえそうだ。たとえば原作では日本が舞台ゆえ“切り札”的に銃が登場した印象だが、銃社会のアメリカでは、ストーリーの骨子であるサスペンスの作り方にも大きな影響が出ているのではないか……。

アダム・ウィンガード監督は、やはりアメリカを舞台に『DEATH NOTE』をやること自体が難しかったことを認めている。

「製作の初期段階にマンガを読み返したんだけど、どうやって舞台をアメリカに置き換えるのかってことばかりが気になったよ。やっぱり『DEATH NOTE』は日本のものだから、単純に“さあ、置き換えてつじつまを合わせよう!”なんてことは言えないんだよ。まるで違う2つの国だからね」

「100%忠実にしようとするほど別物になっていく」

それでもウィンガード監督は、まず原作コミックに忠実になるよう努めたという。しかしある時、どうやっても埋められない“溝”の存在に気づいたようだ。

「原作に100%忠実にしようとするほど別物になっていくんだ。僕たちは(原作の舞台とは)違う国の、違う環境にあって、しかも長いシリーズを2時間の映画に要約しようとしてるんだよ。僕にとっては、原作のテーマが現代のアメリカでどんな意味を持つのか、それが物語の描き方にどう影響するのか、ということが大切だった。
究極的には、ライトとLの追跡劇、そして善悪とその間にあるグレーゾーンというテーマが『DEATH NOTE』の核だ。僕たちはまさにそこを求めたんだよ」

こうしてハリウッド版『Death Note / デスノート』には大胆な脚色が施されるに至ったわけだが、そこではコミックで親しまれたキャラクターにも改変が加えられたという。監督は「この人々が何者かというテーマを守りつつ、新たな角度から掘り下げた」と語っているが、その性格は原作からはかなり変わっているという。

「Lは(原作と)同じ人物ではないよ。共通するところはたくさんある――キャンディが好きだし、裸足で歩き回るしね。でも熟考した結果、Lというキャラクターの解釈はまるで異なるものになったんだ、変人ではあるけどね。ほぼ全てのキャラクターにおいて、そういう点は同じだよ。アニメと同じようになったのは、たぶんリュークだけじゃないかな

そして監督が一番こだわったのは、前述の通り“『DEATH NOTE』を現代のアメリカでやること”そのものだった。ウィンガード監督は、本作のはらむ社会性についてこうコメントしている。

「『Death Note / デスノート』がアメリカについての映画だと言うときには、アメリカで起きている問題の中心は何なのかと常に考えているんだ。人々が陰謀だと捉えていることは何なのか? 政府が秘密で行っている計画とは何なのか? そういう要素をどうやって『DEATH NOTE』に組み込むのか?ってね」

ハリウッド版実写映画『Death Note / デスノート』は、日本で生まれたコミックを出発点に、新たな解釈と新たなターゲットをもって描かれた全く新しい物語になっていることだろう。ウィンガード監督が「現代のアメリカ」を強調する以上、たとえば日本で暮らし、日本で『DEATH NOTE』を読んだという観客には真に理解できないこともあるかもしれない。しかし日本の文化で生まれたコミックが、別の文化で生まれ直すのを味わうことこそ、今回のローカライズの面白みではないだろうか。しかも本作はNetflixで同時配信されるわけで、世界各地でどんな反応が起こるのかもリアルタイムで味わうことができるのだ……。

映画『Death Note / デスノート』は、2017年8月25日Netflixにて全世界同時配信

 

Source: http://www.ign.com/articles/2017/06/29/how-netflixs-death-note-alters-the-original-story-with-its-american-setting
Eyecatch Image: https://www.youtube.com/watch?v=65FBJXY-EOw 動画サムネイル

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