ギレルモ・デル・トロ、カズオ・イシグロの小説『忘れられた巨人』をアニメ映画化 ─ 『ピノッキオ』チームと再タッグ

『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017)のギレルモ・デル・トロが、カズオ・イシグロの長編小説『忘れられた巨人』(早川書房刊)をストップモーション・アニメ映画化することがわかった。米Deadlineなどが報じている。
デル・トロがストップモーション・アニメを手がけるのは、ゴールデングローブ賞や英国アカデミー賞のアニメ映画賞などに輝く『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』(2022)に続いて2作目。デル・トロは監督・脚本・製作を兼任し、共同脚本には『マチルダ・ザ・ミュージカル』(2022)やドラマ「サード・デイ ~祝祭の孤島~」(2020)のデニス・ケリーが就任した。『ピノッキオ』と同じく、製作はShadowMachine社、配信はNetflixが務める。
原作の『忘れられた巨人』は、小説家のカズオ・イシグロが『わたしを離さないで』から10年ぶりに執筆した2015年の長編小説。伝説のアーサー王亡きイングランドの島では、誰もが記憶を長く保持できなくなっていた。老夫婦のアクセルとベアトリスは、自分たちに息子がいたことを思い出し、遠く離れて暮らす息子を探すことを決意する。道中で出会った戦士や少年、老騎士とともに、夫婦は旅を続けるが……。
製作発表にあたり、デル・トロは「『忘れられた巨人』でNetflixとのパートナーシップを、そして複雑な物語を描き、無限の世界を作り上げるメディアとしてのストップモーションの探求を継続します。深遠かつ想像力に富んだカズオ・イシグロの小説を翻案し、監督できることを心から光栄に思うとともに、大きな責任を感じています」とのコメントを発表した。
なお、デル・トロが『忘れられた巨人』をストップモーション・アニメとして映画化することは2023年1月末にインタビューで語られており、今回が正式発表となる。現在、デル・トロは新作実写モンスター映画(タイトル未定)の脚本・デザインにも着手しており、そちらが次回作になる見込み。『忘れられた巨人』は脚本の執筆段階で、2023年春ごろにデザイン作業を開始。その後も実写新作映画と並行しながら準備を進めるため、「うまくいけば2年以内に製作を始められる」という。
ギレルモ・デル・トロ監督『忘れられた巨人(原題:The Buried Giant)』はNetflixにて独占配信予定。
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Sources: Deadline, The Hollywood Reporter, Collider, The Playlist