『ブレードランナー 2049』ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、歴史映画『クレオパトラ』の契約交渉中 ― 『007』はいかに?

「引っ張りだこ」とは、まさしくこのことであろう。
映画『ブレードランナー 2049』の全米公開を間近に控えるドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が、歴史映画『クレオパトラ(原題: Cleopatra)』の監督就任に向けて、ソニー・ピクチャーズ社との契約交渉に入っているという。米Deadlineが報じている。

『プリズナーズ』(2012)『ボーダーライン』(2015)『メッセージ』(2016)など、多くの観客や批評家から極めて高く評価される作品を連発するヴィルヌーヴ監督は、いまやハリウッドにおけるトップランナーのひとりだ。最新作『ブレードランナー 2049』では巨匠リドリー・スコットに代わって傑作映画の“30年後”を描き、現在も数多くの企画が打診されている。

一方、ヴィルヌーヴ監督が契約交渉に入っている『クレオパトラ』は、かつてエリザベス・テイラーが主演した1963年版では製作費があまりに巨額となり、製作を担当した20世紀フォックスの経営にも打撃を与えたといわれるほどの企画である。以降、その生涯がスタジオ製作の大作映画として映像化されたことはない。
ところが今回の『クレオパトラ』は、いわゆる“豪華絢爛なスペクタクル史劇”というよりも、別の側面が強調されたものになりそうだ。原作となるのはステイシー・シフ著『クレオパトラ』(早川書房刊)で、同書の内容紹介にはこのように記されている。

カエサル、アントニウス、オクタウィアヌ、キケロ、ヘロデ
――古代ローマの巨星たちの心をときに激しくとらえ、ときに震わせた稀代の女王の実像!

 史上もっとも有名な女性クレオパトラ7世(紀元前69年~前30年)。数限りない小説や戯曲、絵画やコミックの題材となってきたこの女王の実像を、われわれはどのくらい知っているだろうか? じつは彼女はギリシア人の血を引いていた? 名高い美貌の実際は? カエサル、アントニウスへの愛は本物だったのか? プルタルコスからシェイクスピア、エリザベス・テイラーにいたる後世の虚飾にまみれ、彼女の真実の姿は、ほとんど顧みられることがなかった。
 2000年の時をへて、評伝では右に出る者のないピュリッツァー賞作家が、誤解に満ちたオリエントの妖婦像を一新。たぐいまれな戦略家、かつタフな外交官であり、また愛情深い母として、強国ローマの権力者たちと対峙し、陰謀と戦乱渦巻く時代を駆け抜けた、稀代の女性の素顔を浮かび上がらせる。骨太かつ絢爛に展開する、壮大な歴史絵巻の一大傑作!

クレオパトラ | 種類,単行本 | ハヤカワ・オンライン

思えば、『ボーダーライン』『メッセージ』といったヴィルヌーヴ監督の代表作でストイックに貫かれていたのは、主人公に対する愚直かつ真摯な(それゆえ時として意地悪ですらある)視線だった。こうした手つきがクレオパトラの物語に持ち込まれたとき、果たしてどんな化学反応が起こるのだろうか……。

ソニー・ピクチャーズはすでに脚本を保有しており、そちらは『地球が静止する日』(2008)のデヴィッド・スカルパ、『ミュンヘン』(2005)『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(2008)のエリック・ロス、『L.A.コンフィデンシャル』(1997)『ミスティック・リバー』(2003)のブライアン・ヘルゲランドが執筆したものだという。
なお本作の主演にはアンジェリーナ・ジョリーが長年関心を示していたというが、現在も参加する意思があるかどうかは不明とのことだ。

なおヴィルヌーヴ監督は、現在『007』第25作の監督としてダニエル・クレイグから熱望されているほか、『デューン/砂の惑星』(1984)のリメイク版にも関与するとみられている。『007』を引き受けるかどうかは定かでない状況だが、果たしてどの作品を選ぶのか、そして次回作はどれになるのだろうか?

最新作『ブレードランナー 2049』は2017年10月27日より全国ロードショー

Source: http://deadline.com/2017/09/cleopatra-denis-villenueve-director-blade-runner-2049-sony-pictures-epic-1202178276/
Eyecatch Image: Photo by Gage Skidmore ( https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/35397143143/ )

About the author

稲垣 貴俊(Takatoshi Inagaki)。THE RIVER編集部。わかりやすいことはそのままに、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすくしてお伝えできればと思っております。

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