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『名探偵ピカチュウ』必見エンディングが誕生した理由 ─ ポケモンへの愛とリスペクトたっぷり

名探偵ピカチュウ

『ポケモン』シリーズをハリウッドが実写映画化した『名探偵ピカチュウ』は、原作となったゲームへの愛情とリスペクトがしっかり詰まった作品だ。本編には全54種のポケモンが登場し、イースターエッグも盛り込まれているが、特に注目しておきたいのはエンドクレジットだ。

作り手の熱意があふれる約1分40秒間は、製作を担当した米Antenna Creative公式vimeoアカウントにて公開されている。もちろん、これは映画を観た人のためのお楽しみ。テレビ放送で本編を堪能した方、劇場公開時からあのエンドクレジットが忘れられない方だけ、この先へお進みいただきたい。

この記事には『名探偵ピカチュウ』のエンドクレジット映像が掲載されています。作品の鑑賞体験を大切にするためにも、映画本編をご覧いただいた後にお読みください。

名探偵ピカチュウ

初代『赤』『緑』世代なら涙もののピカチュウとリザードンの戦闘画面に始まり、カラカラやギャラドス、再びピカチュウに続いて登場するのは、ゲームやアニメ、マンガを思わせるトーンで描かれたミュウツーやエイパム、ギャラドス&コイキング、フシギダネ&フシギバナ、プリンにバリヤードなど、劇中を彩ったポケモンたち。さらには『名探偵ピカチュウ』のキャストを模して描かれた人物のイラストも懐かしのテイストだ。最後のモンスターボールまで、“粋”とはこのことだろう。

もはや説明不要、音楽は増田順一氏による『赤』『緑』のメインテーマを『名探偵ピカチュウ』のために編曲したものだ。アレンジを担当したのは、劇伴音楽を務めたヘンリー・ジャックマン。『キングスマン』シリーズや『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)など数々の大作映画で音楽を手がける気鋭だ。

Antenna Creativeの解説ページには「『ポケモン』の大ファンとして、『名探偵ピカチュウ』の作業には一同大興奮でした」と記されている。エンドクレジットで原点回帰し、シリーズへの敬意を表するというアイデアはロブ・レターマン監督によるもの。人間のキャラクターとポケモンたちは、「90年代の連載マンガのカバーにインスパイアされ」、ゲーム版『ポケモン』のキャラクターデザインを担当する杉森建氏のスタイルを模して描かれたという。すべてのデザインは株式会社ポケモンのチェックと承認を得てアニメーション化されているから、もちろん本編同様、“公式”のお墨付きだ。上記ページではメイキング写真も見ることができるので、あわせてチェックしてみてほしい。

ところで、『名探偵ピカチュウ』のポケモンに対するリスペクトをさらに全身で浴びてみたいという方にはブルーレイの豪華版をオススメだ。特典映像にはメイキング映像やインタビューのほか、バリヤードが自分の出番をコメンタリーするお楽しみ映像などが収録されているほか、一番のオススメが「名探偵モード」。本編再生中にキャスト&スタッフのコメンタリーやメイキング映像、ポケモン情報が出現するほか、レターマン監督が画面の隅に登場し、作品にまつわるデータや豆知識、隠しネタを紹介してくれるのだ。

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Source: Antenna Creative

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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