『タイタニック』の代わりに辞退した映画が今も悔しいレオナルド・ディカプリオ「最大の後悔です」

レオナルド・ディカプリオは不朽の感動大作『タイタニック』(1997)で、その世界的人気を不動のものとした。しかしこの作品出演のため、とある別の作品を辞退せざるを得なかったことを今でも悔やんでいるようで……。意外な後悔を米Esquire magazineにて語っている。
2025年10月3日日本公開を控える新作『ワン・バトル・アフター・アナザー』にて鬼才ポール・トーマス・アンダーソン作品に初出演したディカプリオ。アンダーソンとの対談にて「何か後悔してることはある?」と尋ねられたディカプリオは「あなたが居る場だけど、言わせてもらいますね」と切り出している。
「僕の最大の後悔は『ブギー・ナイツ』に出なかったこと。僕世代にとってはすごく重要な作品なんですよ。あの作品にマーク(・ウォールバーグ)以外の役者は想像できません。やっとあの作品を見られたとき、ただただ傑作だと思いましたよ。あなたからその質問をされるとは皮肉な話だけど、事実ですから。」
アンダーソンによる1997年の映画『ブギー・ナイツ』は1970年代末から1980年代にかけてのポルノ業界の栄光と凋落を描く群像劇。ナイトクラブでアルバイトしていたエディ・アダムス(マーク・ウォールバーグ)はその居根を見込まれポルノ男優ダーグ・ディグラーとしてデビューする。スターダムを駆け上がり、栄華を極めるが、ドラッグに溺れたことから数々の辛苦を味わっていく。
バート・レイノルズやジュリアン・ムーア、ウィリアム・H・メイシーら実力派俳優の競演と、独特のカメラワークや選曲、秀逸なプロットで今もなお高い人気を誇る本作に、当時ディカプリオはエディ役としてオファーを受けていたのだ。しかしディカプリオはのちに世界的大ヒットとなる『タイタニック』の出演が決定していたため、『ブギー・ナイツ』の出演を見送ることとなったのだ。そして、ディカプリオとともに『バスケットボール・ダイアリーズ』(1995)に出演していたウォールバーグがエディ役を射止める運びとなった。
その後、ディカプリオとウォールバーグはマーティン・スコセッシ監督による『ディパーテッド』(2006)でも再共演を果たし、ともに高い評価を博している。また、アンダーソン監督の前作『リコリス・ピザ』にはディカプリオの実父であるジョージ・ディカプリオが起用されており、ディカプリオとアンダーソンはニアミスを続けていた。
アンダーソンも「どうして僕たちが一緒に仕事をするのにこんなに長くかかったんだろう?」と不思議そうにしている。確かに、アンダーソンのフィルモグラフィを遡ると、ディカプリオにハマりそうな作品やキャラクターも多数ある。
ディカプリオは「『ワン・バトル・アフター・アナザー』はあなたのデスクに長らく置かれていましたよね。あらゆる意味であなたにとって個人的な作品であり、いま僕たちが生きている世界と確実に関連する作品です。でもつまるところ、この作品を製作したかった理由はきわめて単純です。ポール、僕はあなたとずっと仕事したかったんですよ、20年もの間」と率直に返している。
ディカプリオとアンダーソンの満を持してのタッグとなる『ワン・バトル・アフター・アナザー』は、冴えない革命家のボブ(ディカプリオ)のひとり娘が何者かに狙われたことをきっかけに、次々と迫る刺客たちとの戦いが描かれる怒涛のチェイス・エンターテインメント。ショーン・ペン、ベニチオ・デル・トロ、レジーナ・ホール、テヤナ・テイラー、アラナ・ハイム、チェイス・インフィニティら個性的なキャストが集結。アンダーソンと6度目のタッグとなるジョニー・グリーンウッドによる音楽にも注目が集まっている。
映画『ワン・バトル・アフター・アナザー』は2025年10月3日日本公開。
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Source:Esquire magazine