「16種類のグレーを使い分ける」トム・クルーズ狂気のこだわり ─ 「クレイジーな完璧主義」

『ミッション:インポッシブル』『トップガン』シリーズのトム・クルーズ主演、“規格外の大惨事コメディ”と称される新作映画『DIGGER/ディガー』は、撮影現場も“規格外”にぶっ飛んでいた? 『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)などのリズ・アーメッドが撮影の思い出を語った。
謎のベールに包まれた本作を手がけるのは、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(2014)『レヴェナント:蘇えりし者』(2015)のアレハンドロ・G・イニャリトゥ。米Colliderにて、アーメッドは「かつてない経験だった」といい、クルーズやイニャリトゥの仕事ぶりに敬意を表した。
「撮影現場のトム・クルーズはやる気満々で、集中していて、勤勉で、人に刺激を与えるんです。そのエネルギーとポジティブさは信じられないほどで、今までに見たことがないものでした。アレハンドロの細部へのこだわり、ビジョン、そして野心もすさまじく、“うわあ、とんでもないぞ”と毎日思っていました。」
長回しで知られるイニャリトゥ監督だが、アーメッドは「彼のようなやり方で仕事をする人と仕事をするのは初めて」と告白。「演技や、あらゆる創造性は、本質的に“身を委ねる”こと。プロセスに身を委ねることです」と語った。
「デヴィッド・フィンチャーのような監督たちは60テイクも撮るといいますが、60テイク目にもなると、その頃には何も考えなくなります。彼(イニャリトゥ)も似たような感じで、大胆にあらゆる方法を試し、細部まで作り込み、あらゆるアングルで撮影する。さまざまな選択肢を試し、最後にはすべての選択が少しずつ残るようにするんです。そういうクレイジーで強迫観念的な完璧主義に身を委ねるんですよ。」
創造のプロセスを、「刺激的だけどすごく疲れる。だけど、おそらくベストな方法」というアーメッド。「もはや自分では──いや、誰にもコントロールできないわけです。このクレイジーな体験がずっと続くんです」と振り返った。

イニャリトゥを支えたのは、『バードマン』『レヴェナント』の撮影監督であるエマニュエル・ルベツキ。アーメッドは「史上最高の撮影監督のひとり。本当に独特かつユニークなことをしていました」という。その仕事に興味津々で、時には役柄を破って「いったい何をしているの? どういうこと?」と言わんばかりだったそうだ。
「多くの場合、光を増幅したり遮断したりするときは黒や白の反射材を使います。しかし、彼はグレーを使う。それも1種類だけじゃなく、16種類、10種類のグレーの濃淡を使い分けて、光を反射させて、あらゆるニュアンスを作り出すのです。技術レベルの高さと細部へのこだわりが本当にすごい。だから僕たちもベストを尽くしたくなります。影響を受けるし、同時にすごく緊張感がありました。」
製作陣の情熱は、同じく映画づくりに狂気的なこだわりをもって臨むクルーズとも響き合ったことだろう。アーメッドのほか、出演者は『落下の解剖学』(2023)サンドラ・ヒュラー、『シビル・ウォー アメリカ最後の日』(2024)ジェシー・プレモンス、『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)ジョン・グッドマン、『アマチュア』(2025)マイケル・スタールバーグほか。名優たちのアンサンブルにも期待したい。
映画『DIGGER/ディガー』は2026年公開(米国公開日は2026年10月2日)。
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Source: Collider

























