ディズニー、ワーナー、NBCユニバーサルが中国AI生成サービス企業を訴訟 ─ 「ポケットの中のハリウッド」知的財産を侵害と主張

ディズニー、ワーナー・ブラザース・ディスカバリー、NBCユニバーサルの3社が、中国のAI企業MiniMax社を相手取り、2025年9月16日、米カリフォルニア中部地区連邦地裁に共同で提訴した。ロイターが報じた。
MiniMax社はテキストや画像から自然な動画を作成することができる生成サービスのHailuo AIを運営。原告側の著作物が「大規模に海賊版化され、略奪されている」と訴訟。「ポケットの中のハリウッド・スタジオ」と標榜するHailuo AIは、原告らのスタジオから盗用した知的財産によるビジネスに過ぎず、米国著作権法を完全に無視していると訴えている。
実際の訴状では、Hailuo AIによって生成されたダース・ベイダー、ワンダーウーマン、ミニオンズ、ジョーカー、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーなどが、広告として使用されていると主張。一例として、「MiniMaxの登録者がダース・ベイダーに特定のセッティングや特定の行動を指示する簡単なテキスト・プロンプトを送信すると、MiniMaxはディズニーの著作物であるダース・ベイダーの高品質かつダウンロード可能な画像や動画を生成し、表示する」と提示されている。以下、訴状に掲載の内容。

3社は被告に対し、サービスの差し止めと、1作品あたり最大15万ドルの法定損害賠償、実損の賠償と利益返還を求めている。
MiniMax社は中国・上海を拠点に2021年設立。2024年3月にAlibaba主導で約6億ドルを調達しており、香港IPOでの目標評価額は約40億ドルとも言われる。同社公称ユーザー数は個人で1.57億人超。90以上の国と地域の5万社以上の企業や開発者へサービス提供を行なっている。MiniMax側は現時点でコメントしていない。
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