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『ダークナイト ライジング』ノーラン監督、レーティングのために残酷シーンをカットしていた

ダークナイト ライジング
© Warner Bros. Entertainment Inc. and Legendary Pictures Funding, LLC

ダークナイト』3部作を手がけたクリストファー・ノーラン監督が、完結編『ダークナイト ライジング』(2012)のレーティングのため、とあるキャラクターの“最期”をカットしていたことがわかった。

この記事には、映画『ダークナイト ライジング』のネタバレが含まれています。

ダークナイト ライジング ベイン
© Warner Bros. Entertainment Inc. and Legendary Pictures Funding, LLC

映画本編で犠牲に遭い、舞台裏でもカットの犠牲に遭っていたのは、『フルメタル・ジャケット』(1987)などで知られるマシュー・モディーン演じるピーター・フォーリー副本部長だ。本編では、ベイン(演:トム・ハーディ)が死亡し、バットマン/ブルース・ウェイン(演:クリスチャン・ベール)が真の黒幕であるミランダ・テイト(演:マリオン・コティヤール)に刺された直後のシーンにて、ミランダの乗る戦車の銃撃に倒れたような編集になっていた。

Cinema Blendの取材にて、マシューは「『ダークナイト ライジング』で僕が死ぬシーンはカットされたんです」と明かしている。その理由について、マシューはノーランから「暴力的すぎたせい」との説明を受けたそう。もともと、フォーリーは轢き殺される予定だったというのである。

「僕の代役をやってくれた方(スタントパーソン)は車にはねられていましたよ。車の前面にアクリルが付いていて、そこにぶつかるんです。すると、ロープで彼が空中に引っ張られて、高さ4.5メートルくらいから地面に落ちる。ニューヨークの証券取引所前で、身体が石畳に叩きつけられる音を聞いた時は気分が悪くなりました。撮影の時、ノーランの顔も真っ青だったのを覚えてますよ。彼は“次に行こう、いいのが撮れた”という感じでしたけど、“大丈夫かな、彼は起き上がれるの?”って思いました。」

『ダークナイト ライジング』のレーティングはPG-13(※13歳未満の鑑賞には保護者の同意が必要)だが、もしもフォーリーの最期をそのまま使用した場合、レーティングに変化が生じていたかもしれないという。マシューいわく、ノーラン監督は「残酷すぎるから、カットしなければNC-17(※17歳未満は鑑賞禁止)になってしまうと思う」と話したそう。その判断の結果が、銃撃で倒れたような編集になったということだ。このエピソードを踏まえ、フォーリーが倒れているショットを見てみると、確かに身体がおかしなねじれ方をしている……。

ところで、レーティングのためにノーランが暴力的な演出を削除したことは、のちに興行収入という結果となって表れている。『ダークナイト ライジング』は全世界興行収入10億8,104万ドルを達成、『ダークナイト』3部作で最も優れた成績となったのだ。もしもレーティングがNC-17指定となっていたら、この壁を超えることはできなかったはず。大作映画とは、かくも微妙なバランスで成り立っているということである……。

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Source: Cinema Blend

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

THE RIVER編集部。「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。劇場用プログラムや各種媒体への寄稿なども喜んで承りますので、お気軽にお尋ねください。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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