『アベンジャーズ/エンドゲーム』監督、アイアンマン役ロバート・ダウニー・Jr.へのアカデミー賞授与求める ─ 「彼はポップカルチャーに活力を与えてきた」

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『アベンジャーズ/エンドゲーム』を手がけたアンソニー&ジョー・ルッソ監督が、『アイアンマン』(2008)からトニー・スターク/アイアンマン役を演じているロバート・ダウニー・Jr.のアカデミー賞受賞を求めた。
米国ワシントンD.C.でのプロモーションに登場したルッソ兄弟は、長年にわたるロバートのマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)や映画界への貢献を絶賛。ジョー監督は「オスカーにふさわしい」と、ロバートの取り組みの意義を改めて語った。
「(MCU作品で)彼が積み重ねてきた仕事は驚異的なものです。ここ4作品での演技を観ていただくだけで、本当に素晴らしいことがわかります。ポップカルチャーに活力を与えてきたという意味で、彼は過去40年間の誰よりもオスカーにふさわしい人物ですよ。」
決して言いすぎではないはずだ。いまやハリウッドで絶大なる存在感を放つMCUには、数えきれないほどのスター俳優が出演し、作品が公開されれば確実にヒットを記録。『アベンジャーズ/エンドゲーム』に至っては、『アバター』(2009)以来10年ぶりに世界興行収入の歴代記録を更新する可能性も見えてきた。あらゆる名作映画の影響を受けた作品群は批評家からの評価も高いほか、22本の映画が世界観を共有してひとつの物語を織りなす形式は映画史・文化史にも名を残すほどの達成だろう。そんなMCUの成功は、ロバートが『アイアンマン』(2008)を引き受け、その後も“座長”として活躍してきたことなくして絶対にありえなかった。

またアンソニー監督は、ロバートが創作にもきちんと関与することでMCU作品を引っ張ってきたことも明らかにしている。
「ロバートは、すごく積極的に作業へと関わってくださいます。僕たちが今までにご一緒した、誰よりも積極的ですよ。深く掘り下げ、誰よりも懸命に仕事をする。すべてにおいて、より一層の努力をされています。まるで、やることすべてがご自身の核に繋がっているかのよう。シーンの演出にも非常に真剣ですよ。人を感動させるのが大好きな人ですからね。」
MCU作品としては、『ブラックパンサー』(2018)が第91回アカデミー賞にて作曲賞・美術賞・衣装デザイン賞を受賞したことが記憶に新しい。しかし『エンドゲーム』は連続したストーリーテリングの完結編という性質上、作品賞や脚本賞などへのノミネートはおそらく難しいだろう。とはいえロバートの功績を高く評価されれば、主演男優賞へのノミネートは絶対にありえない話ではないはずだ。ロバート・ダウニー・Jr.が11年間にわたって継続してきた、トニー・スターク/アイアンマンという役柄の演技が、きちんと歴史に残る形で評価されることを祈りたい。
映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』は2019年4月26日(金)より全国公開中。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-endgame.html
Source: The Washington Post