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アイアンマン役ロバート・ダウニー・Jr.は「同じセリフを絶対に2度言わない」 ─ 『アベンジャーズ/エンドゲーム』監督が明かす俳優たちの演技術

ロバート・ダウニー・Jr.
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/14802403202/

『アイアンマン』(2008)から『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)まで、トニー・スターク/アイアンマンとしてマーベル・シネマティック・ユニバースの最前線を駆け抜けた俳優ロバート・ダウニー・Jr.は、1980年代から緻密な役づくりによるメソッド演技で高く評価された、ハリウッドきっての実力の持ち主だ。彼は薬物問題などによるキャリアの低迷期を経たのち、自身のキャラクターを活かした“個性派”としての顔も併せ持っている。

このたび米Googleのトークイベントにて、『アベンジャーズ/エンドゲーム』を手がけたジョー・ルッソ監督が出演者たちの演技アプローチを語った。そこで明かされたのは、ロバートの「同じセリフを絶対に2度言わない」という仕事のしかただ。いったいどういうことなのか?


ロバート・ダウニー・Jr.
© 2019 Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.

いまやマーベル・シネマティック・ユニバースには、ハリウッドが注目する新鋭から、マイケル・ダグラスやロバート・レッドフォードといった重鎮まで、層の厚すぎる顔ぶれが集結している。そのうち多くの出演者が登場した『アベンジャーズ/エンドゲーム』を監督したことは、ジョー監督にとって非常に刺激的な経験となったようだ。

「(出演者の演技には)ありとあらゆる方法があって、僕たちはどれも素晴らしいと思います。素晴らしい俳優がたくさん出ていることの面白さは、それぞれが違ったやり方で演じてくれるところにもあるんですよ。それがずっとエキサイティングであり続けるのは、毎日のように違う人が現場に来るからですね。」

ジョー監督いわく、キャプテン・アメリカ役のクリス・エヴァンスや、ブラック・ウィドウ役のスカーレット・ヨハンソンは非凡なる技術力の持ち主で、特にヨハンソンはシーンの意図を説明したあと“1テイクで決める”タイプだとか。かたやハルク役のマーク・ラファロは「撮ろうと思えば一日中撮れる」、いろんな演技を試したがるタイプの俳優だという。そんな中、ダウニーは「同じセリフを絶対に2回言わない」タイプなのだとか。

「彼はすごくユニークな方法ですよ。イヤホンをしていて、長年いっしょにやっているアシスタントがいて。ダウニーの撮影をする直前の日曜日には、彼や脚本家たちと一緒に、違うバージョンのセリフを考えるんです。ダウニーはすべてのテイクで、自分のセリフを生きたものにしたい人ですからね。だから、(撮影時には)原稿が用意されていて、(イヤホン越しに)アシスタントが違うセリフを伝えて、それで次のテイクをやって、また別のセリフを聞いて、また次のテイクを撮って、という感じなんです。」

ジョー監督が強調するのは、ダウニーの方法が決して単なる“カンニング”の類ではないということだ。「4テイク終えてから演技を見てみると、どれでも使えるし、さらにその後もう1回やっても、全部がベストだと思えるんです」。いわば、ダウニーが長年のキャリアと試行錯誤の中で生み出した独自の演技法なのだろう。「スカーレットのやり方とはまるで違いますよね。こんなに幅広い才能と仕事ができるのは面白いですよ」と監督は振り返っている。

ちなみに『アベンジャーズ/エンドゲーム』では、ダウニーをめぐるクライマックスのシーンが即興で演じられていたとの事実も判明している。決まったセリフに縛られないからこそ生まれる共演者との化学反応、その可能性を探っている俳優だともいえるのかもしれない。

映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』MovieNEXは2019年9月4日(水)発売

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Source: Talks at Google

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

THE RIVER編集部。「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。国内舞台作品の執筆・創作にも携わっています。ビリー・アイリッシュのライブに行きたい。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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