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『デッドプール』ディズニー傘下でも現在の方針を維持へ ─ マーベル社長、ディズニーの意向明かす

デッドプール2
(C)2018 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

ライアン・レイノルズ主演、20世紀フォックス製作による映画版『デッドプール』シリーズは、ディズニー傘下でもこれまでの方針を維持することになりそうだ。マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長が語った。

2019年3月、ウォルト・ディズニー・カンパニーと20世紀フォックスの事業統合が完了したことで、フォックスが有していたX-MENやファンタスティック・フォーの映像化権はディズニー傘下のマーベル・スタジオに収まった。今後、X-MENをはじめとするコミックの人気キャラクターは、マーベル・スタジオの製作するマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に随時合流していくとみられる。

Varietyの取材に対し、ケヴィン社長は、今後のMCUで『LOGAN/ローガン』(2017)のようなR指定作品が製作されるかどうかは「まだ分かりません」と述べている。しかしウォルト・ディズニー・カンパニーのボブ・アイガーCEOや、ウォルト・ディズニー・スタジオのアラン・ホルン会長は、すでに『デッドプール』の継続を明言済み。今回、ケヴィン社長も同じ方針を示している。

「私たちが買収された時、ボブには“うまくいっているところは変えないように”と言われました。『デッドプール』は間違いなく成功しています。変える理由がどこにありますか?

『アイアンマン』(2008)成功後の2009年、ディズニーはマーベル・エンターテインメントをまるごと買収した。当時、ボブCEOはケヴィン社長に、成功を活かしながらさらなる改善を求めたということだ。この方針であれば、すでに世界的支持を得ている『デッドプール』に要らぬ横槍が入ることはないだろう。そもそもディズニーは、MCUという巨大フランチャイズを大成功に導いたケヴィン社長に大きな信頼を寄せているのだ。

今回のインタビューで、ケヴィン社長はフォックスとの事業統合についてこのように述べている。

「私たちはマーベル・スタジオで、12年間、それまで映画化されていなかったキャラクターの物語を丁寧に扱い、掘り下げてきました。ただし、脇役のキャラクターや大切な要素を映画に用意したいと思った時、法律に“使えないキャラクターがいることを忘れるなよ”と言われてきたことも事実です。プロフェッサーXやウルヴァリンのことではなく、そこにはたくさんのキャラクターがいるということです。そのことを受け入れ、私たちは別の解決策を見つけてきました。そういうことをしなくて済むのは良いことですね。」

ちなみにケヴィン社長は、X-MENがMCUに合流することについて、以前「とても長い時間がかかる」と発言。「いつどこで(X-MENを)登場させるかよりも、そのために適切な要素とは何か、どうすれば良い居場所になるかということに関心があります」と語っていた。MCUにおいて、今後のデッドプールにどんな役割が与えられるのかも気になるところだ。

映画『デッドプール2』Blu-ray&DVDは発売中。

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Source: Variety

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。