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【ネタバレ】『デッドプール2』登場のヴィラン、出番を大幅カットされていた ― 「予算の都合でしかたなく」

デッドプール2
© 2018 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

20世紀フォックス製作の映画『デッドプール2』(2018)で、登場人物の一人が脚本段階で出番を大幅カットされていたことがわかった。脚本家のレット・リース&ポール・ワーニック、そして主演のライアン・レイノルズは本来完成版とは異なる展開を想定していたようだが……カットの原因となったのは予算不足だという。

注意


この記事には、映画『デッドプール2』のネタバレが含まれています。すでに作品を鑑賞された方向けの内容となりますのでご注意下さい。なお、このページをSNSにてシェア頂く際は、記事内容に触れないようお願い致します。

デッドプール2
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ブラック・トム、物語終盤まで活躍するはずだった

『デッドプール2』の特徴は、前作『デッドプール』(2016)とは異なり、全編を通じて明らかなヴィランが登場しないことだ。中盤まではケーブルがデッドプールと戦う役割を担うが、後半は一転して味方となり、物語の焦点はラッセルの復讐を止めることに絞られる。ヴィランのポジションで登場するジャガーノートも、あくまでデッドプールらの目的を妨害する要素のひとつにとどまった。

しかし本作では、当初ひとりのヴィランが物語の終盤まで登場する予定だったという。それがウェイド・ウィルソン/デッドプールと少年ラッセルが投獄される刑務所で登場するブラック・トムだ。コミックにはブラック・トム・キャシディとして登場しており、エネルギーを操る能力の持ち主という設定がある。この役柄を演じたのは、『ベイウォッチ』(2017)や『ホース・ソルジャー』(2018)に出演した俳優ジャック・ケシーだった。

脚本家のレット&ポールは、米CBR.comのインタビューにて、ブラック・トムが『デッドプール2』のメイン・ヴィランになるはずだったこと、物語の終盤まで生きていてラッセルに悪魔として取り憑き、悪人として覚醒させようとする展開だったことを明らかにしている。脚本段階で出番を大幅にカットすることになったのは、その能力を描く予算が足りなかったためだ。

「ちょっと悪役が多すぎるかな、映画に要素を入れすぎかなとは思っていました。それから(ブラック・トムは)予算面でも非常にお金がかかったんです。なにしろ周囲の自然を操る能力なので、孤児院全体や木々などのすべてが飛び回る。木の嵐が吹く。とてもクールなんですが非常に高価だったので、ブラック・トムよりジャガーノートにCGの予算を使いたいと思いました。だから出番を減らして(中盤で)殺したんです。[中略]ジャック(・ケシー)は限られた時間で素晴らしい仕事をしてくれました。残念ながら出番は減ってしまいましたが……。」

その一方、英Empire誌のポッドキャストにて、ライアン・レイノルズは本件について20世紀フォックスを「ファッキン・スタジオ(f*cking studio)」呼ばわりしている。

「ブラック・トムはスゴい能力を持ったスーパーヴィランだったんですが、ファッキン・スタジオが“予算を超えてる、こんな余裕はない”って言うもんだから、彼のストーリーを全体的に削ることになりました。ジャック・ケシーは本当に明るい人で、この映画に残ってくれたんですが。」

すなわちブラック・トムの出番を減らすことが決まったのは、すでにジャックが出演を引き受けた後だったのである。ジャック本人に出番の大幅カットを伝えた際のエピソードを、ライアンはこう振り返った。

「ジャックに電話して、“こんなことをお伝えするのは本当にイヤなんですが…ブラック・トムの出番をほとんどカットすることになりました”と。まだ撮影は始まっていなかったので、“まだこの役を演じたいと思ってくれるなら、3, 4日間の撮影になります。もしも降板したければ、もちろん僕はすべて受け入れます”と話しました。すると彼は“いやいや、出ますよ”って。素晴らしい俳優で、本当に気持ちよく仕事をしてくれました。
だからブラック・トム・キャシディという名前は、デッドプールがケーブルを差別主義者呼ばわりするジョークのために使うことで落ち着いたんです。ちょっと面白いんじゃないかって。」

ライアンはブラック・トムの出番削減について、「『デッドプール2』において最大の変更だった」と語っている。本作では同じく予算不足のためジャガーノートの声をライアンが担当したことも明らかになっているが、なぜ大ヒットを記録した『デッドプール』の続編でこんなにも予算が足りなくなってしまうのだろうか? ライアンはスタジオに対して、こんなキツい一言を放ってもいる。

「前作がものすごく成功したのに、続編の予算はそれほどじゃなかった。マーベル・シネマティック・ユニバースやDCユニバースほどのお金はありません。それがフォックスなんだっていつも思い出しますよ。なにかとお手頃価格で済ませたがるんです。」

ちなみにレットは、ブラック・トムの扱いについて「多くの人が怒るだろうと思いました」と語り、このように付言することも忘れてはいなかった。

「(デッドプールがタイムトラベル装置を手に入れたので)いつでも時間を遡って、誰でも生き返らせることができます。きっと帰ってくることになるでしょうね。」

映画『デッドプール2』は2018年6月1日より全国の映画館にて公開中

『デッドプール2』公式サイト:http://www.foxmovies-jp.com/deadpool/

Sources: CBR, Empire, Collider
© 2018 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

THE RIVER編集部。「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。国内舞台作品の執筆・創作にも携わっています。ビリー・アイリッシュのライブに行きたい。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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