『ドクター・ストレンジ』続編、変わらず6月の撮影開始めざす ─ 新型コロナの影響下、リモートワークで準備中

『ドクター・ストレンジ』(2016)の続編映画『ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス(原題:Doctor Strange in the Multiverse of Madness)』について、マーベル・スタジオが2020年6月の撮影開始を目指していることがわかった。米Varietyが報じている。
2020年3月現在、ハリウッドは新型コロナウイルス(COVID-19)の影響を受け、業界ごと一時停止状態にある。スタジオ各社は映画・ドラマの撮影を見合わせており、マーベル・スタジオも、2021年公開作品『シャン・チー&ザ・レジェンド・オブ・ザ・テン・リングス(原題)』の撮影を中断しているのだ。そんな中、『ドクター・ストレンジ』続編はプリプロダクション(撮影準備)がリモートワークにて進行中。新型コロナウイルス収束の見通しは立たないが、スタジオとしては6月の撮影開始を目指していくという。
本作については、2020年1月、前作を手がけたスコット・デリクソンが監督を降板し、後任者に『スパイダーマン』3部作のサム・ライミが契約交渉に入ったと報じられた(デリクソンは製作総指揮として企画に残留した)。脚本は新鋭ジェイド・バートレット、MCUのドラマ「ロキ(原題:Loki)」のマイケル・ウォルドロンが執筆。出演者には主演のベネディクト・カンバーバッチをはじめ、ウォン役のベネディクト・ウォン、モルド役のキウェテル・イジョフォーが続投する見込み。前作のヒロイン、クリスティーン・パーマー役のレイチェル・マクアダムスは復帰しないという。
新型コロナウイルスの感染拡大は、すでにMCUの計画に大きなダメージを与えている。『ブラック・ウィドウ』の劇場公開が世界的に延期されたほか、『シャン・チー』のみならず、ドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー(原題)」「ロキ」の撮影が中断されているのだ。これに加えて、『ドクター・ストレンジ』続編の撮影までも遅延するとなれば、“すべてが繋がる”という性質ゆえに、いよいよMCU全体の計画を見直す必要さえ出てきかねない。そもそも本作は、ドラマ「ワンダヴィジョン(原題:Wandavision)」「ロキ」と物語が直結するという、ユニバースにおいてもとりわけ重要とみられる一作なのだ。
映画『ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス(原題:Doctor Strange in the Multiverse of Madness)』は2021年5月7日に米国公開予定。
Source: Variety