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マーベル映画『エターナルズ』リモートワークで制作進行中 ─ 『ゴジラ vs コング』も、制作会社が完全リモート化実現

エターナルズ

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大が進むなか、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の新作映画『エターナルズ(原題:The Eternals)』のポストプロダクション(撮影後作業)がリモートワークで実施されていることがわかった。

2020年3月24日(米国時間)、『エターナルズ』のCGを担当するVFX制作会社Scanline VFXは、自社の従業員650名が全員リモートワークに入ったことを発表。同社はアメリカ・ロサンゼルス、カナダ・バンクーバー&モントリオール、イギリス・ロンドン、ドイツ・ミュンヘン&シュトゥットガルト、韓国・ソウルにオフィスを構えているが、23日よりスタッフは完全自宅作業になっており、スタッフは誰ひとり出勤する必要のない状態。この対策は、各国・各都市の方針から独立し、従業員の安全と健康を守るために採用されたものだという。

VFX制作会社の完全リモートワークが実現したのは、Scanlineが長年にわたり、リモートワーク可能なシステムと技術を採用していたため。従業員は社内のデータセンターからデータを直接参照し、自宅のモニターで見ることができる。もちろん業界屈指のセキュリティ基準は維持され、スタッフはオフィスに出勤するのと変わらない作業を自宅で行うことが可能。必要とみなされた場合は、作業環境のさらなる拡充も行われるという。

またScanline VFXでは、リモートワーク体制でも平常通りの業務が継続されるほか、新規プロジェクトの立ち上げも予定されている。発表された声明には、「この厳しい時に、チームが協力し、順応できることを誇らしく思います」とのコメントのほか、クライアントに対しても「どうかお気遣いなくご連絡ください」とのメッセージが記されている。

Scanline VFXは、過去のMCU作品には『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019)や『キャプテン・マーベル』(2019)、『ブラックパンサー』(2018)などでCGを担当。2019年は『ジョーカー』『ターミネーター:ニュー・フェイト』『ジェミニマン』などに携わり、今後は『エターナルズ』のほか、『ゴジラvsコング(原題:Godzilla vs Kong)』『フリー・ガイ』、ヒュー・ジャックマン&レベッカ・ファーガソン主演のSF映画『Reminiscence(原題)』などを控えている。なお、公開延期となった『ブラック・ウィドウ』にも参加しているが、CG作業がすべて完了していたかは不明。いずれにせよ、これらの作品はリモートワークによって作業が進められていくわけだ。

新型コロナウイルスの影響により、いまやリモートワークは世界各国の企業で導入されており、日本国内でもさらに広がるものとみられる。かのマーベル映画とて、もはやその例外ではなくなった。マーベル・スタジオ本体も映画・ドラマの撮影を中断した一方、「ホークアイ(原題:Hawkeye)」をはじめ、撮影準備段階にある作品はリモートワークにて作業を継続しているという。

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Source: Scanline VFX

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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