『DUNE/デューン』公開前に「本を読んで」、出演俳優がオススメする映画の楽しみ方

2021年最大級のSF映画として封切られる『DUNE/デューン 砂の惑星』は、フランク・ハーバートによる原作小説を一読してから臨んだほうが良さそうだ。出演者のデヴィッド・ダストマルチャンが強くオススメしている。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が手がける本作は、1965年にフランク・ハーバートによって出版された同名小説に基づいた映画化となる。日本では、矢野徹訳による4巻本と、酒井昭伸による新訳版の3巻本(ともにハヤカワ文庫)が刊行されており、現在、書店では後者が置かれているはずだ。ハーバートによって生み出された独自の世界観には、初見では理解するのに難しい専門用語や概念が多々あり、映画の理解度を深めるには原作小説に目を通しておくに越したことはない。
本作にパイター(Piter)というキャラクターで出演しているダストマルチャンも「最初に本を読んでください。これが皆さんへのアドバイスです」と米ScreenRantに話している。その理由を「まだ10月の公開まで時間がありますから」と言うダストマルチャンだが、本当は『DUNE/デューン』の世界をできるだけ広めたいのだろう。公開前、公開後の楽しい過ごし方まで考えてくれている。
「9月はとりあえず“デューン・ブック・セプテンバー”と呼ぶことにしましょうね。それから10月は“デューン・ブック・オクトーバー”で。本を読んでもらって、公開を迎えたらドゥニの『DUNE/デューン』を週末にIMAXで観てください。」
ダストマルチャンは、小説を読破したら映像化作品にも手を出して欲しいようだ。「子どもの頃に『デューン』を観て、そのビジュアルに圧倒されました」と語るダストマルチャンが観たのは、1984年公開のデヴィッド・リンチ版。その後、2000年には米Syfyによるミニシリーズ「デューン/砂の惑星」が米放送され、2003年には同作の続編「デューン/砂の惑星II」が作られている。また2013年に、巨匠アレハンドロ・ホドロフスキー監督が『DUNE/デューン』映像化を断念するまでの全過程を収めたドキュメンタリー『ホドロフスキーのDUNE』を発表し、日本でも話題となった。
これらの関連作について、「観ることをオススメします」と語るダストマルチャンは「デヴィッド・リンチ版、Syfy版、そしてホドロフスキーのデューン。これが個人的におすすめの順番です」とまで話している。大事なことは2回言うタイプらしいダストマルチャンは「本を読んで、ドゥニの映画を観て、11月にリンチ、Syfy、ホドロフスキー」と繰り返した上で、「これで皆デューンの権威者になれますね」と楽しそうだ。「そうしたらオンラインとかでずっと議論していられますもんね。ドゥニが創った『DUNE/デューン』へのみなさんの反応が待ちきれません」。
ちなみに、先述の「デューン/砂の惑星II」では、原作『DUNE/デューン 砂の惑星』の範疇を越えて、続編小説『デューン/砂漠の救世主』『デューン/砂丘の子供たち』の内容も描かれている。ヴィルヌーヴ監督は『砂漠の救世主』の映像化も希望しているようだが、現時点で実現するかは定かでない。とりあえず10月公開の1作目に集中したいという方には、「砂の惑星II」はマストではないかもしれない。
『DUNE/デューン 砂の惑星』は2021年10月15日(金)公開予定。
Source: ScreenRant