『ダンケルク』米国試写より感想ぞくぞく!「クリストファー・ノーランは現代最高の映画監督」「IMAXで観るべき」

クリストファー・ノーラン監督の新作『ダンケルク』の試写会が、2017年7月21日の米国公開に先がけてスタートした。いち早く本編を観た記者や編集者たちは、本作の感想を続々とTwitterに投稿している。
『インターステラー』(2014)から3年、果たしてノーランは『ダンケルク』で観客をどのような世界へと誘おうとしているのだろうか。本国から到着したばかりの感想から、その内容と本作をより楽しむ方法に迫ってみたい。

©2017 Warner Bros. All Rights Reserved.

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「ノーランは現代最高の映画監督であることを証明した」

『ダンケルク』の出来栄えにあらん限りの言葉を尽くして最高の賛辞を送るのは、映画情報サイト「ファンダンゴ」のエリック・デイヴィス氏だ。


「『ダンケルク』はカオティックで容赦なく、かつスリリングで、今年(2017年)観るであろう中で最も魅力的な映画のひとつだ。達人の仕事である。なんて体験だろう!
(開始の)30秒後、ノーランはまたしても観客を引き込むオープニング・シークエンスを見せてくれる。それから緊張感は高まっていくばかりだ。
演出から編集、撮影、音楽にいたるまで、『ダンケルク』でクリストファー・ノーランは自身が現代最高の映画監督のひとりであることを証明している

また映画監督サイト「コライダー」のスティーブン・ワインストローブ氏は、映画を形づくる各要素がいかにハイレベルであったかを語り、本作をIMAXで観る必要性を熱弁している。

「『ダンケルク』は手に汗握る、IMAXで全てを体験できるよう作られた映画だ。正直に言って、こんなものは観たことがない。IMAXで観てくれ!
多くの人がハリー・スタイルズ(ワン・ダイレクション)や無名の俳優たちを心配していた。しかし彼らは素晴らしい、ただ『ダンケルク』は誰かひとりの兵士について描いた映画ではないんだ。
また『ダンケルク』は、ノーランとハンス・ジマー(音楽)による新しい見事なコラボレーションでもある。時計の音と音楽をミックスする演出にはすごくハラハラした。
もう一度言わせてほしい。IMAXシアターで観るつもりなら、IMAXの70ミリで観てくれ。お金を払う価値は間違いなくある」

「素晴らしい音楽による、ほぼサイレント映画」

『ダンケルク』がなるべくセリフを排した映画であることは以前から語られている通りだが、どうやらハンス・ジマーによる音楽は劇中で語られない言葉に代わるほど大きな役割を果たしているようだ。
テレビ番組で司会やレポーターを務め、作家としても活動するアリシア・マローン氏は『ダンケルク』についてこう記している。

「強烈! 3つの時間軸で、3つの物語が同時に進んでいくの。素晴らしい音楽による、ほぼサイレント映画だった。矛盾してるかもしれませんね。とても大好きな映画。70ミリで観て!」

またウェブメディア「Bustle」のアナ・クラッセン氏は、本作の題材である「ダンケルクの戦い」を人々がよく知っているという前提から本作を語り、その魅力について述べている。

「『ダンケルク』は素晴らしかった。最初からラスト1秒まで、本当にスリリング。胸が張り裂けそうになるし、ドキドキするし、ハラハラしながら祈ったわ。ノーラン・ファンは喜んでいい。
『ダンケルク』はセリフが少ないけどすごくインパクトのある映画。あのビーチで何が起こったのかはみんなが知ってるけど、ノーランの解釈には観る価値があると思う」

またクラッセン氏は、本作におけるハリー・スタイルズのキャスティングについても特別にこう記している。

ハリー・スタイルズの役柄には驚いた、それが私に言えるすべてよ。でも彼をこんな風にキャスティングしたノーランに拍手を送るわ。またシンプルに、『ダンケルク』にハリー・スタイルズをキャスティングしたノーランは賢明だったと思う。なぜなら、この重要な作品を若い観客に届けられる可能性をもたらしたんだから」

さらに映画批評家のステファン・ウィッティ氏は、本作を「現代のストーリーテリングとクラシックな映画作りの融合」だと評したほか、ビジネスインサイダー誌のジェイソン・ゲラーシオ氏は過去のノーラン作品との違いにも言及している。

「『ダンケルク』には強い訴求力がある、しかし(過去の)ノーラン作品とは大きく違う映画だ。絶対にIMAXで観てほしい。トム・ハーディには10個しかセリフがないが素晴らしい。ハリー・スタイルズは人間を演じることができるんだ!!!」


具体的な内容を記すことはまだ許されていないのだろう、『ダンケルク』の観た記者たちは、ある種の失語状態のようになりながらもなんとか言葉を紡ぎ出そうと悪戦苦闘しているようですらある。
ここから伝わってくるのは、『ダンケルク』が明らかに映画体験そのものを重んじた作品であろうこと、何をおいてもIMAXで観るべき映画だということ、各セクションが恐るべき仕事ぶりを実現しているらしいことだ。
しかし、「果たして映画館で観客は何を見つめることになるのか」などというと、その表現はすでに誤っている予感がする。おそらくノーランは、『ダンケルク』で観客を戦場にいきなり放り出そうと試みているのではないだろうか。1時間47分というノーラン作品としては異例の上映時間は、ともすれば一種の“地獄めぐり”となっている可能性すらある……。

映画『ダンケルク』は2017年9月9日より全国ロードショー。お近くにIMAX上映劇場がないという方は、今のうちから遠出を検討してみては。

 

Sources: http://collider.com/dunkirk-reviews/
http://ew.com/movies/2017/07/10/christopher-nolan-dunkirk-movie-reviews/
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THE RIVER編集長。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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Comments

  • op3-c 2017年7月12日 at 4:39 PM

    確か日本のどのIMAXシアターでもフルサイズでの上映は無理だったはず、、、大阪の109シネマでも残念ながら。。

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