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『アベンジャーズ/エンドゲーム』と「ワンダヴィジョン」が繋がるポストクレジットシーン、計画されていた

ワンダヴィジョン
『ワンダヴィジョン』 ディズニープラスで配信中 (c) 2021 Marvel

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)初のドラマシリーズ「ワンダヴィジョン」は、スカーレット・ウィッチ/ワンダ・マキシモフとヴィジョンの新婚生活を描く“謎めいたシットコム”だ。なぜなら二人は、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)で壮絶な別れを遂げたはずだからである。

IMDbにて、ヴィジョン役のポール・ベタニーは、かつて「ワンダヴィジョン」に繋がるポストクレジットシーンのアイデアが計画されていたことを明かしている。

この記事には、映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のネタバレが含まれています。

そもそもヴィジョンは、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のワカンダ戦にて物語を終えていた。インフィニティ・ストーンをすべて手に入れるべく、恐るべき暴力を繰り返すサノスによって、ワンダによる抵抗もむなしく、ヴィジョンの額に埋め込まれたマインド・ストーンが抜き取られてしまったのだ。ヴィジョンは活動を停止し、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)のラストでも彼が戻ってくることはなかった。ヴィジョンを愛したワンダは、ひとりでその後の世界に残されてしまったのである。

しかし「ワンダヴィジョン」では、二人は幸せな郊外での生活を満喫している(少なくとも一見そのように見える)。ワンダ役のエリザベス・オルセンは、ポールに「実は死んでいなかったという前触れもなく、いきなり復活する可能性はどれくらいあると思ってた?」と質問。ポールは「10~15%くらい」と答え、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長に告げられたというアイデアを明かしたのだ。

「あるところで、ポストクレジットシーンが入る計画だったんです。君(スカーレット・ウィッチ)が遺体袋を開けると、そこにヴィジョンがいるという。ケヴィンからその話を聞いたんですが、“削除しなきゃいけなくなった”と言われて、“まさか”と。だって、保証されている利益は欲しいですから!」

マーベル・スタジオが、このポストクレジットシーンをどの映画に用意する計画だったのかはわからない。「ワンダヴィジョン」に繋がる計画だったと鑑みると、その後の展開が不透明だった『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』ではなく、早くて『アベンジャーズ/エンドゲーム』だったとみられるが、同作にそんな悲劇的なポストクレジットシーンが必要だったかどうか。そもそも、「ワンダヴィジョン」にはコロナ禍の影響ゆえ発表順が繰り上がったという経緯があり、本来は『ブラック・ウィドウ』『エターナルズ(原題)』などが先に発表されるはずだった。こうした事情を踏まえると、別途撮影されるはずだったシーンが水面下で断念された可能性も考えられる。

ちなみに米Comicbook.comにて、ポールは「ヴィジョンの遺体に何が起こったのか、僕は知っていますし、みなさんもすぐに知ることになります」と語っている。唐突かつ謎の復活を果たしたヴィジョンだが、その真相も「ワンダヴィジョン」ではきっちりと明かされるのだ。

ディズニープラス オリジナルドラマシリーズ「ワンダヴィジョン」は配信中。

Sources: IMDb, Comicbook.com

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。