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『E.T.』でエリオットが持っていた『スター・ウォーズ』フィギュア情報と小ネタまとめ

スター・ウォーズ ケナー社フィギュア
Photo by Simon Q https://www.flickr.com/photos/simononly/5883813793/

スティーブン・スピルバーグ監督の代表作『E.T.』には、『スター・ウォーズ』ネタがはっきり登場する。主人公のエリオット少年が、自室にやってきたE.T.に「これはオモチャ」と言って『スター・ウォーズ』のアクションフィギュアを紹介するのだ。

『E.T.』の公開年は1982年。当時の『スター・ウォーズ』は、第2作目となる『エピソード5/帝国の逆襲』が1980年に米公開された後だった。その為エリオット少年は、『エピソード4/新たなる希望』登場のグリードほか、『エピソード5/帝国の逆襲』で活躍のランド・カルリジアンたちのフィギュアを所有していた。

この記事では、『E.T.』でエリオットが持っていた『スター・ウォーズ』アクションフィギュアがどんなものだったかを解説し、『E.T.』と『スター・ウォーズ』の興味深い繋がりについてご紹介しよう。

『E.T.』エリオットが持っていたのはケナー社のアクションフィギュア

『E.T.』のエリオット少年が持っていた『スター・ウォーズ』フィギュアは、ケナー社の3.75インチフィギュア。シリーズ第1作『エピソード4/新たなる希望』に合わせてこしらえられた商品で、以来『スター・ウォーズ』グッズとしての伝統的地位を築いている。近年になっても、「レトロ・ケナー」として当時の復刻版が流通するほどだ。

ケナー社のフィギュアシリーズは、今でこそ当たり前の“映画関連のライセンスビジネス”の先駆者的存在だ。玩具なども取り扱う文房具店の息子であったジョージ・ルーカス監督は関連グッズの可能性に気付いており、第1作『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』撮影後に、この映画のグッズ製作を売り込むべきと考えていた。それまで、映画の関連グッズや玩具が儲かった前例などなかったのに、だ。

ルーカスの命を受け、映画のマーケティング責任者のチャーリー・リッピンコットは玩具会社への力説を続けていたが、そもそも『スター・ウォーズ』は劇場公開直前になっても未完成だったこともあり、どこにも聞き入れられなかった。そこに唯一反応を示したのがケナー社だったのだ。

ケナー社の『スター・ウォーズ』アクションフィギュアは、それまでの一般的なものよりも小ぶりな3.75インチ。乗り物のサイズと合わせるために小さくせざるを得なかったためだ。これは、ケナーの社長が、人差し指と親指を広げたのと同じ長さにするよう指示したと言われているが、説は他にもある。同社が日本で販売していたマイクロノーツ(ミクロマン)と同サイズにしたというものだ。

ケナー社が契約を結ぶまで、『スター・ウォーズ』のグッズに価値があると見抜いた者は誰もいなかったが、1977年5月に米公開されると映画は空前の大ヒット。しかしケナー社の生産は、その年の年末商戦にすら間に合いそうになかった。苦肉の策として、フィギュアを飾るボール紙の台座に、フィギュア4種の引換券やステッカーを付けて販売。これはファンの間で笑い話になっている。

Photo by ~ tOkKa https://www.flickr.com/photos/terrible2z/3372445930

エリオット少年が『E.T.』劇中で紹介したフィギュアは、グリード、ハンマーヘッド、ウオラス・マン、スナグルトゥース、ランド・カルリジアン、ボバ・フェットの6体。『スター・ウォーズ』をふつうに鑑賞するだけでは、グリード、ランド、ボバくらいしか認識できないはずだ。それでは、一体ずつ見てみよう。

グリード

グリードは『エピソード4/新たなる希望』に登場したエイリアン。カンティーナの酒場で、賞金首になっていたハン・ソロを仕留めようとしたが、ブラスターで返り討ちにあって死亡する。この射撃シーンはもともと、ソロが問答無用で射殺するものだったが、1997年に公開された「特別篇」ではグリードが先制射撃した直後にソロが撃ち返すという描写に修正された。さらに2004年発売のDVD版では、2人がほぼ同時に撃ち合ったように描き直された。この修正は冒険に出る前のソロの冷酷な性格を台無しにしてしまうとしてファンの間で大不評を買い、『ハンが先に撃った(Han shot first)』問題として今も語り草になっている。

もっとも、『E.T.』公開は1982年。こだわりの強いルーカスと『スター・ウォーズ』のファンによって、後に論争が巻き起こるとは、エリオット少年に知る由もない。

ハンマーヘッド

Photo by Brecht Bug https://www.flickr.com/photos/93779577@N00/8729650983/in/photostream/

文字通り、大きな頭部を持つエイリアン。モブキャラのため公開時に名前はなく、ケナー社のフィギュア発売に合わせて「ハンマーヘッド」と名付けられた。アイソリアンという種族。詰まった下水管のような独特の声が印象的だ。

『エピソード4/新たなる希望』カンティーナの酒場にチラリと登場する個体は、名をモモー・ネイドンという。タトゥイーンの山の中で反乱同盟軍をかくまっていたらしい。ちょっぴり不気味な見た目だが、帝国軍に反抗するいいヤツだったということだ。もちろん『E.T.』当時のエリオット少年はそこまでのキャラ背景を知るはずもないので、E.T.の前でグリード相手に「戦争」遊びをして見せた。

ウオラス・マン

ウオラス(Walrus)は英語でセイウチという意味なので、「セイウチ男」。映画では、『エピソード4/新たなる希望』カンティーナの酒場でルーク・スカイウォーカーにイチャモンをつけたことが不幸となり、オビ=ワン・ケノービにライトセーバーで右腕を切り落とされたポンダ・バーバとして登場する。

『E.T.』当時のケナー社フィギュアはポンダ・バーバよりももっと緑色の姿で、「セイウチ男」というより「カエル男」っぽい。

スナグルトゥース

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スニヴィアンという名の種族のエイリアン。カバやイノシシのような姿だ。『エピソード4/新たなる希望』の中では名もなきモブキャラだったが、ケナー社のフィギュア化にあたって「スナグルトゥース」との名が与えられた。英語では「乱ぐい歯」という意味があるから、けっこう雑なネーミングである。

映画ではモス・アイズリー宇宙港のカンティーナの酒場でカウンターに居合わせた他、ルークとオビ=ワン一行がミレニアム・ファルコンの係留場に向かう通りにもいた。この個体はザットン(Zutton)という名があったことが後に判明する。

ランド・カルリジアン

『E.T.』エリオット少年が所有していた『スター・ウォーズ』アクションフィギュアの中でも最も有名なキャラクターだろう。ランド・カルリジアン伯爵は『エピソード5/帝国の逆襲』で、ハン・ソロの悪友として登場。続く『エピソード6/ジェダイの帰還』ではミレニアム・ファルコン号に乗り込んでクライマックスのエンドアの戦いで大活躍を見せた。2019年公開の完結作『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』にも、ビリー・ディー・ウィリアムズがこの役を再演した。スピンオフ『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(2018)では、若き頃の活躍も描かれている。ケナー社のフィギュアでは、目と歯の白ペイント有無の2バージョンが流通した。

ボバ・フェット

Photo by Matty C. https://www.flickr.com/photos/ll-ronin-ll/9717061575

『エピソード5/帝国の逆襲』で、実力者の賞金稼ぎとして登場して人気を集めたキャラクター。ジェットパックなど様々なガジェットを駆使して戦う。ケナー社のフィギュアでは、もとはジェットパックとミサイルも付くはずだったが、当時マテル社の『宇宙空母ギャラクティカ』の玩具でミサイル部品を誤飲して3歳児が窒息死する事件があったため、安全上の理由で無くなった。

『E.T.』と『スター・ウォーズ』のクロスオーバー?

『E.T.』には他にも『スター・ウォーズ』ネタがある。E.T.がエリオットらとハロウィンの仮装で外出した時、コスプレ姿のヨーダを仲間と間違えて「ウチ…ウチ…」と吸い寄せられる可愛らしいシーンは有名だ。ほか、エリオットの兄マイケルがヨーダの声真似をするシーンもあって、これがけっこう似ている。

スティーブン・スピルバーグの『E.T.』劇中に『スター・ウォーズ』ネタが登場した“恩返し”に、ジョージ・ルーカス監督も『スター・ウォーズ』劇中にE.T.を登場させている。1999年公開の『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』共和国議会のシーンに、E.T.の種族3体が出席しているのだ。

『スター・ウォーズ』の世界では、E.T.は「アソージアン」という名前の種族。レジェンズ設定では、緑の惑星「Brodo Asogi」出身ということになっていた。もしかして、『E.T.』と『スター・ウォーズ』の世界はどこかで繋がっているのかもしれない。

ちなみにE.T.役声優は『スター・ウォーズ』にも出てます

Source:Star Wars,The Pittbburgh Press(Archive),『スター・ウォーズはいかにして宇宙を征服したのか』クリス・テイラー (著)児島修 (翻訳)、2015年、パブラボ

Writer

THE RIVER編集部
THE RIVER編集部THE RIVER

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