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クリス・エヴァンス、キャプテン・アメリカとしての責任を語る ─ 子どもたちとの交流は「ちょっと怖い」

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)
© Walt Disney Studios Motion Pictures 写真:ゼータイメージ

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)で10年近くキャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャースを演じてきたクリス・エヴァンスは、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)をもって、ひとまずその役目を終えている。今、エヴァンスは“キャプテン・アメリカである”ということの責任について語った。

米Varietyの対談企画「Actors on Actors」に登場したエヴァンスは、アントマン役のポール・ラッドから率直な問いを投げかけられている。「子どもたちの前に出る時はどういう気持ちになるの? 怖いなって思う?」。エヴァンスは少しだけ考えると、「ええ、ちょっとは(怖いと)思います。だけど、それが良いんです」と答えた。

「僕は『スター・ウォーズ』で育ってきたし、僕にもすごく大切なキャラクターがいました。今は(当時とは)まったく違う世の中になっていますよね。子どものころ、セレブリティはすごく遠い存在で、俳優とは作品を通してしか関わることができませんでしたけど、今ではどういう人かを知れる方法が他にもあります。危ない橋を渡るようなことではあるけれど、別のものを届けられるのは良いことだと思う。自分がリスペクトするキャラクターを演じながら、自分の仕事と、自分が子どもたちに与えたいと思っている影響を繋げようとするわけだから。」

もっとも、エヴァンスは「子どもたちにスゴいと思われるのは良いこと」だと笑顔を浮かべながら、「だけど変な話だし、そんなのはふさわしくないとも思います。だってただの俳優だから」とも話している。ここでエヴァンスが回想しているのは、かつてレスラーのハルク・ホーガンと会った時の思い出だ。

「あれは人生で一番良いことでしたよ。ハルク・ホーガンを悪く言うことではないけれど、人と出会うと、その人自身のアイデンティティが複雑にこんがらがっていることがある。それがその人にとってのきっかけだったり、モチベーションだったりするんだけれども、役柄がそこにいろんなものを乗せるわけです。だから……長い答えになりましたけど、子どもたちと関われるのは良いこと。特に、子どもたちが役のイメージから離れてくれる時には。」

エヴァンスの言葉には、キャプテン・アメリカ役の俳優としてのパブリックイメージを守ったり、それを利用したりしながら、きちんと自分自身のままでありたいという意欲が見え隠れしている。いうなれば、キャプテン・アメリカとしての責任を全うしながら、俳優クリス・エヴァンスの芯を貫くことを探り続けているということだろうか。逡巡しながら語る様子を見るに、その道のりはまだ半ばということなのかもしれない。

ちなみに、この様子をラッドは真剣に見つめ、「キャプテン・アメリカを演じることのプレッシャーはどうだったの?」と質問を重ねている。エヴァンスは「ハードルはとんでもなく高かった」と答えると、しばし考え、言葉を選びながら「外からプレッシャーをかけられることはありませんでした。自分にプレッシャーをかけていました」と応じた。

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Source: Variety

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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