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【ネタバレ解説】『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』結末とおまけシーン ─ MCU最終局面にどう繋がる?

ファンタスティック4:ファースト・ステップ
© 2025 20th Century Studios / © and ™ 2025 MARVEL.

この記事には、『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』の重大なネタバレが含まれています。

ファンタスティック4:ファースト・ステップ
(c) 2025 20th Century Studios / (C) and TM 2025 MARVEL.

『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』おまけシーン解説

エンドロール中のおまけシーン(ミッド・クレジット・シーン)では、本編から4年後が描かれる。スー・ストームは、4歳になった息子フランクリン・リチャーズにバクスター・タワーで本の読み聞かせをして過ごしていた。次の本を取りに行き戻ってくると、スーは不審な気配を感じる。息子フランクリンに、何者かが迫っていたのだ。その人物とは、緑のローブを羽織り、鉄の仮面を手にした男……そう、ドクター・ドゥームである。

マーベル・スタジオ作品はこの後、ソニー・ピクチャーズと共同の『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』(2026年夏)を挟んで、いよいよ現行シリーズ最終局面『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』(2026年12月18日)へと突入する。『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』では、ロバート・ダウニー・Jr.が演じる新たるラスボス、ドクター・ドゥームが先行登場を果たした。

アベンジャーズ/ドゥームズデイ
(C) 2025 MARVEL.

もっとも、該当のシーンではドゥームの素顔は確認できず。『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』の撮影は4月より開始されているので、あのドゥームはダウニー・Jr.実演によるものだった可能性も。ほんの一瞬のみの登場だったが、コスチュームやマスクのデザインは概ね原作コミック通りとなりそうだ。

ちなみに同シーンで使用されていた楽曲タイトルは『Doom?』で、作曲はアラン・シルヴェストリだ。あの偉大なるアベンジャーズのテーマ曲を生み出した映画音楽の巨匠であり、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)に続いて『ドゥームズデイ』にも就任。本編で堂々と鳴り響くであろうドクター・ドゥームのテーマ曲が、ここで一足お先に一部お披露目となった。

お気づきの通り、ドクター・ドゥーム登場の伏線は本編にもあった。映画の序盤でスー・ストームが登壇したフューチャー・ファウンデーション設立首脳会談で、ドクター・ドゥームが君主を務める国家ラトヴェリアが空席になっていた場面だ。ギャラクタスが異世界の出身と名乗った一方、ドゥームは同一世界にもともと存在していた線が濃厚か。その場合、ファンタスティック・フォーはこれまでドゥームと接点を持っていたのだろうか。尊大で自意識過剰なドゥームは、世界中で崇められるファンタスティック・フォーの存在をどう見ていたのだろうか。

ファンタスティック4:ファースト・ステップ
© 2025 20th Century Studios / © and ™ 2025 MARVEL.

ところで、もしも該当のシーンがドゥームとフランクリンと初接触だったのなら、なぜドゥームはギャラクタスが襲来してから4年も経過してようやくフランクリンを捕えにやってきたのか。ドゥームが首脳会議へ欠席していたことも踏まえると、もしかするとドゥームは複数年の間、何らかの事情によってあの世界を離れていたのかもしれない。もしくは、別のユニバースから時空を超えて現れたか……?

フランクリン・リチャーズ登場でMCUどうなる

まだ赤子にして、母親を死の淵から甦らせるほどの力を秘めたフランクリンは、原作コミックでもドゥームと関わりを持つ。フランクリンは現実を改変・創造でき、神に近い能力を有する存在だ。ドクター・ドゥーム目線では、彼の支配欲をもってしても制御できない脅威となる。

『サンダーボルツ*』のポスト・クレジット・シーンで示唆されたように、今後ファンタスティック・フォーはMCUの神聖時間軸(アース616)に合流を果たすことになる。『サンダーボルツ*』ではファンタスティック・フォーの宇宙船が深宇宙から緊急飛来していたが、もしかするとドクター・ドゥームからフランクリンを守るためにマルチバースを超えて逃げてきたのかもしれない。

つまり、「インフィニティ・サーガ」ではインフィニティ・ストーンをめぐる攻防戦が描かれたが、今回の「マルチバース・サーガ」クライマックスではフランクリンをドゥームから守るための戦いが展開されるかもしれないのだ。

ジャック・カービーへの敬意とポスト・クレジット・シーン

by Susan Skaar https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Jack-Kirby_art-of-jack-kirby_wyman-skaar.jpg

『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』エンドロールでは、ファンタスティック・フォーの生みの親であるジャック・カービーへの敬意が捧げられている。”If you look at my characters, you will find me. No matter what kind of character you create or assume, a little of yourself must remain there.(私のキャラクターを見れば、そこに私がいる。たとえどんなキャラクターであっても、そこには必ず自分自身の何かが残っている)”という言葉の引用だ。エンドロール後のポストクレジットシーンでは、往年のスタイルを再現したファンタスティック・フォーのレトロなアニメーションが登場。最後にハービーがブラウン管テレビの電源を落とす形で、映画は終了となる。

ファンタスティック4:ファースト・ステップ
(c) 2025 20th Century Studios / (C) and TM 2025 MARVEL.

『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』は大ヒット公開中。ファンタスティック・フォーは、2026年12月18日日米同時公開の『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』で帰ってくる──

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から企画制作・執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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