『ワイルド・スピード』テズ&ローマンのスピンオフ、提案されるも断り続けてきたタイリース・ギブソン

『ワイルド・スピード』シリーズ屈指の名コンビ(?)で知られるローマン・ピアースとテズ・パーカー。ともに第2作『ワイルド・スピードX2』(2003)でシリーズ初登場を飾ったが、以前からふたりを主人公にしたスピンオフ企画が提案されていた。しかし、ローマン役のタイリース・ギブソンは、このスピンオフ案を断り続けていたのだという。いったいその理由とは……。
『ワイスピ』のスピンオフといえば、ドウェイン・ジョンソン演じるホブスとジェイソン・ステイサム演じるショウの凸凹コンビを主役に据えた『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』(2019)。もっとも、現在は女性キャラクターによる女性スピンオフ映画も企画されており、ユニバースの更なる拡大が期待されている。
そんな中、米Entertainment Weeklyより「テズとローマンのスピンオフはどうでしょう?」と訊かれたタイリースは「何度か話し合いの場があったんです」と水面下で企画されていたことを認めた。しかし、直後に「ずっと断り続けてきました」と明かしたのだ。
「僕は自分に関するフランチャイズ(スピンオフ)を作りたくないんです。ドミニク・トレットの財産は彼のもので、だからこそ『ワイルド・スピード』は上手くいくんです。誰もが色んなキャラクターのアイデアを出そうとしますが、ローマンとテズのスピンオフをやるといっても、ドミニクというキャラクターがいなければ何も跳ね返らせるものが無い。もし誰かがローマンとテズの映画を見たいと言うならばそれは良いことです。ただ、僕が自分の『ワイルド・スピード』を作ると決意していないのにどうやってやるんだというように、頭の中で処理しきれなかったんです。」
タイリースの言うように、ローマンやテズはヴィン・ディーゼル演じるドミニクを助けるためにこれまで動いてきた。ホブスやショウとは違い、ファミリーの絆で結ばれている以上、ローマンとテズを描く物語には、必然的にドムの存在が切っても切れないということだろう。
とはいえ、もしものふたりのスピンオフが作られるなら、どんな物語が思い浮かぶだろうか。思えば、第2作でブライアンの紹介によりマイアミで出会ったローマンとテズは、今でこそ息ピッタリな掛け合いを見せているが、最初からそのような関係にあったわけではない。第2作以降、ふたりは第5作『ワイルド・スピード MEGA MAX』(2011)まで姿を見せていないこともあり、いわゆる前日譚という位置づけでローマンとテズの友情の萌芽が描かれば、メインストーリーへの深みも増すはずだろう。
Source: Entertainment Weekly